テレキャスターの魅力とその歴史 ~ 現行モデルカタログ
テレキャスターは、エレキギターの原点とも言えるモデルです。本記事では、その特徴や魅力、歴史、そして現行モデルについて詳しく紹介しています。
- 1. テレキャスターの特徴と魅力
- 2. テレキャスターの材による 音の違い
- 3. テレキャスターのバリエーション
- 4. FENDER Telecaster 現行モデルカタログ
- 4.1. JV Modified Telecaster
- 4.2. Made in Japan Heritage Telecaster
- 4.3. Made in Japan Traditional Telecaster
- 4.4. Made in Japan Hybrid II Telecaster
- 4.5. American Vintage II Telecaster
- 4.6. American Professional Telecaster
- 4.7. American Ultra Telecaster
- 4.8. American Performer Telecaster
- 4.9. Vintera Telecaster
- 4.10. PLAYER PLUS Telecaster
- 4.11. PLAYER II Telecaster
- 5. おすすめ記事
テレキャスターの特徴と魅力
テレキャスターは、1950年代初頭にフェンダー社から発売されたギターで、そのシンプルかつ機能的なデザインと特徴的なサウンドで長年にわたり愛されています。
シングルコイル・ピックアップ
テレキャスターには2基のシングルコイル・ピックアップが搭載されており、そのサウンドはシングルコイル特有の鋭く、歯切れのよいサウンドを持っています。
テレキャスターは、特にクリーン~クランチサウンドの「トゥワンギー(Twangy)」と称されるシャープで明るく金属的なジャキジャキしたサウンドが特徴で、ロックはもちろん特にカントリー系のサウンドとよく合います。
コード弾きに適したサウンド
テレキャスターは、その歯切れの良さから、特にコード弾きに適したサウンドを持ち、リズムギターやカントリー、ブルースなどのジャンルで非常に重宝されます。ソロよりもリズムプレイに向いていると言われることが多く、その独特のパーカッシブなサウンドは他のギターにはない魅力を持っています。
Julie And Lucky · Dan Baird:
シンプルなデザイン
テレキャスターのデザインは非常にシンプルです。ストラトキャスターのようなコンター(体にフィットさせるためにボディに施された削り加工)もないために、無骨ですが飽きのこないデザインです。
耐久性と使いやすさ
テレキャスターはその頑丈な作りも特徴の一つで、ライブやスタジオでの使用にも耐える設計となっています。また、非常にシンプルで使いやすいコントロール(ボリュームとトーン、ピックアップセレクター)で、プレイヤーは音を作りやすく、快適に演奏することができます。
テレキャスターのコントロール
テレキャスターのコントロールは、非常にシンプルでありながら多様なサウンドを提供する特徴的な設計になっています。2つのシングルコイルピックアップ(フロントとリア)を搭載し、これらのピックアップは単独、またはミックスさせることが出来ます。
リアピックアップは、シャープで硬めの音が特徴です。フロントピックアップは、より柔らで温かみのある音です。リアとフロントのピックアップを同時に使用(ミックス)した音は、コンプレッションの効いた音で、ピックアップ単独では決して得ることが出来ない魅力的な音になります。
テレキャスターの材による 音の違い
発売以来、テレキャスターは様々な仕様を経て現在に至りますが、各年代によってそれぞれ音が違い、それぞれに特徴的なサウンドが存在します。ここではその特徴の一部を紹介します。
ネック材/指盤
メイプル1ピース
アッシュボディーとの組み合わせは定番のテレキャスターサウンドです。キース・リチャーズのミカウバー、マルコムの2本のギターはこの仕様で、主に1950年代初期のモデルなどに採用されています。
サウンドは明るくクリアで、特に1,2,3弦(プレーン弦)を弾いた時の音の艶やかさが素晴らしいです。
メイプル/ローズ
メイプルネックにローズ指盤を貼り合わせたネックです。1959年以降のテレキャスターに採用された仕様で、ゴツゴツ、シャリシャリとした無骨で太い音が特徴で、ジミー・ペイジが好んで使ったのがこのタイプです。
ローズ指盤の貼り方も時期より違い、指盤の裏(接着面)が平らなスラブボード、わん曲したラウンドボードによっても音が違います。
ボディー材
アッシュ(50s)
テレキャスター=アッシュと言ってよいほどの定番の材です。パキパキと歯切れの良いサウンドはストラトキャスターと共通。主に1950年代前半のテレキャスターの仕様です(主にライトウエイト・アッシュ)。70年代以降も使用されますが、同じアッシュでもホワイトアッシュがよく使われたようです。
アルダー(60s)
1950年代後半からアルダー材が採用されました。パキパキのアッシュに比べ、アルダーは枯れたサウンドが特徴です。テレキャスターといえば細い音と思われがちですが、ローズ指板のネックとアルダーボディーの組み合わせはガツンと太くロックな音のするテレキャスターとして有名です!
バスウッド
バスウッドは、アルダーの代替材として、テレキャスターにおいては廉価モデルに多く採用される材です(一部ヴィンテージにも使われていたようです)。音質はアルダーに比べ膨よかで癖のない音で、テレキャスターらしい歯切れの良さではアッシュやアルダーに劣りますが、歪ませたサウンドとの相性が良いのでロック向きです。
テレキャスターのバリエーション
1950年から現在に至るまで製造されているテレキャスターですが、多くのバリエーションモデルが存在しますので一部を紹介します。
50s:
1ピックアップのエスクワイヤー(Esquire)、ブロードキャスター(Broadcaster)からはじまったテレキャスターの歴史ですが、1950年代のモデルがこの形。
ボディー材はアッシュ、ネック材/指板材はメイプルの1ピースとなっていて、最もテレキャスターらしい音のするギターです。
この年代のテレキャスターを愛用するギタリストは、キース・リチャーズやジョー・ウォルシュ、ジェフ・ベックなど。
60s:
1960年代(正確には1959年)からテレキャスターの仕様が変更されます。ボディー材にアルダーがラインナップされ、ネック材/指板材がメイプル/ローズウッドに変更されます。
ボディー材にアルダーがラインナップされ、ネック材/指板材がメイプル/ローズウッドに変更されます。この年代のテレキャスターの愛用で最も有名なのはジミー・ペイジですね。
Thinline:
1968年にはテレキャスターの派生モデルとして、シンライン(Telecaster Thinline)が登場します。
シンライン(Telecaster Thinline)とは、ボディーが空洞になったフェンダー版セミアコースティックギターで、ボディートップに開けられたFホールが特徴です。
空気感のある柔らかなサウンドを持っています。
1972年にはワイドレンジ・ハムバッカーが2基搭載されたシンライン(Telecaster Thinline)も登場します。
Custom:
1972にはカスタム(Telecaster Custom)が登場(正確には1959年発売されたもののモデルチェンジ版)。
キース・リチャーズの使用でおなじみのカスタムは、ギブソンのレスポールに似たコントロールを持っています。
Deluxe:
1973年にはデラックス(Telecaster Deluxe)が登場します。
Telecaster Customに似ていますが、ワイドレンジハムバッカーを2基搭載し、ブリッジとヘッドが変更されているのが特徴です。
FENDER Telecaster 現行モデルカタログ
FENDER Telecasterの現行モデルをまとめてみました。各モデルには動画のリンクを貼っていますので、気になるモデルがあればサウンドを聴いてみてください。
JV Modified Telecaster
JV Modified Telecasterは、80年代初期から人気のフェンダージャパンの「ジャパンヴィンテージ」リイシューのアイデアをきっかけに作られたギターです。
このモデルは、レゾナントバスウッドボディを採用し、また、サーキットにはプッシュ/プルポットや4wayセレクターを採用することで音作りの幅を広げた仕様になっています。
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FENDER JV Modified Telecaster – YouTube (動画)
Fender JV Modified ’60s Custom Telecaster – All Playing, No Talking:
Made in Japan Heritage Telecaster
Made in Japan Heritage Telecasterは、フェンダーの元マスタービルダーで、現在は製造技術部門のディレクターを務めるマーク・ケンドリックの監修により製作されたシリーズの最高峰モデルです。
このシリーズでは、50年代および60年代のテレキャスターを再現しており、ボディシェイプ、ネックシェイプ、ピックアップやそのマグネットの高さ、トーン、ボディカラーなど、各年代のオリジナルスペックを忠実に再現されています。
特に注目すべきは、オリジナルモデルに準じてラッカーフィニッシュを採用している点で、これによりヴィンテージの風合いを感じさせる美しい仕上がりが実現されています。ラインナップには、50s、60sのモデルに加え、60sのTelecaster Thinlineもあり、それぞれの年代の特徴を生かした仕様になっています。
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FENDER Made in Japan Heritage Telecaster (動画)
2022 Fender Heritage 60s Telecaster:
Made in Japan Traditional Telecaster
Made in Japan Traditional Telecasterは、フェンダージャパン / Japan Exclusive Seriesの伝統を受け継いだテレキャスターモデルです。ヴィンテージ・スペックにこだわり、オリジナルに近いサウンドと外観をMade in Japan品質で求めたい方におすすめです。
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FENDER Made in Japan Traditional Telecaster (動画)
Used Fender Made In Japan Traditional II 60’s Telecaster Vintage White:
Made in Japan Hybrid II Telecaster
Made in Japan Hybrid II Telecasterは、ヴィンテージスタイルの外観を持ちながらも、モダンスペックを取り入れたギターです。
22フレット仕様に、Modern “C"シェイプネック、9.5インチラジアスの指板、Hybrid II Custom Voiced Single Coilピックアップが搭載されています。
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FENDER Made in Japan Hybrid Telecaster (動画)
Fender Made in Japan Hybrid II Telecaster – Sound Demo (no talking):
American Vintage II Telecaster
American Vintage IIは、50年代、60年代、70年代の発売当時のテレキャスターを可能な限り再現したシリーズです。
当時の仕様を忠実に反映したボディシェイプ、ネック、ハードウェア構成、プレミアムなフィニッシュ、そして年代別にヴォイシングされ細部にまでこだわり抜いたピックアップを搭載し、本物のFenderクラフトマンシップとトーンのエッセンスを凝縮した一本です。
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FENDER American Vintage II Telecaster – YouTube (動画)
No Talking…Just Tones | Fender American Vintage II 1951 Telecaster:
American Professional Telecaster
American Professional Telecaster IIは、22フレット仕様やV-Modピックアップ、Deep Cネック、プッシュ/プッシュ式スイッチなどを搭載しており、従来のテレキャスターにはない多彩なサウンドバリエーションを持ったギターです。
ブリッジには、ヴィンテージ系テレキャスターと同じ3wayサドルが採用されていますが、エッジが低くカットされ、サドルの接点が弦ごとに調整されているため、オクターブの精度が向上しています。また、IIモデルから弦をブリッジ後方からも張れるトップローディングにも対応したブリッジになりました。
ラインナップには、50sや60sスタイルのテレキャスターに加え、Telecaster Deluxeタイプもあります。
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Fender American Professional Telecaster – YouTube (動画)
Fender American Professional Telecaster, Mystic Seafoam:
American Ultra Telecaster
American Ultra Telecasterは、AMERICAN ELITEシリーズの後継モデルとして登場しました。
特徴:
- ピックアップはこのモデル用に新たに開発されたウルトラ・ノイズレスピックアップ。
- 両ピックアップを(直列)/パラレル(並列)に切替可能なS1スイッチ搭載。
- ボリュームレベルに関わらず、クリアなハイを提供するトレブル・ブリード回路。
- ネックは新設計の“モダンD”ネック・シェイプ。
- 指板はミディアムジャンボフレットの10〜14インチのコンパウンドラディアスを採⽤。
※American Ultra Telecasterのブリッジは昔のAmerican Standard Telecasterと同じ6WAYブリッジ👇American Standard Telecasterを使用していた私が想像するに、ストラトキャスター風味を持ったテレキャスターと言えるかもしれません。これならオクターブ調整もバッチリです!
American Ultra Luxe:
ステンレススチール製フレットとカスタムカラーのマッチングヘッドを特徴とする上位モデル「American Ultra Luxe」も発売されました。また、Floyd Roseトレモロ搭載モデルもラインナップしており、アーミングを多用するプレイヤーに最適です。
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FENDER American Ultra Telecaster – YouTube (動画)
Tomoyasu Hotei Plays The American Ultra Telecaster:
American Performer Telecaster
American Performer Telecasterは、カリフォルニア州のコロナ工場で製造されるモデルで、70sロゴ、モダンCシェイプネック、9.5インチラジアス指板、ジャンボフレット22フレットの「モダンスペック」のテレキャスターです。
特徴:
- ピックアップ:
このモデルには、特別に開発されたYosemiteシングルコイル・ピックアップが搭載されており、テレキャスターらしいシャープでクリアなサウンドを持っています。 - バリエーション:
通常の2シングルコイル仕様に加え、Telecaster Humというフロントにハムバッキングピックアップを搭載したモデルもラインナップされています。 - トーン回路:
トーン回路には音を濁らせることなくハイカットが行えるGREASEBUCKET TONE SYSTEMが採用されています。
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Fender American Performer Telecaster – YouTube (動画)
Fender / American Performer Telecaster® & Telecaster® Hum【デジマート・マガジン製品レビュー】:
Vintera Telecaster
Vintera Telecasterは、フェンダーの黄金時代のスタイルとサウンドを再現することを目的として新たに開発されたシリーズです。ヴィンテージギターの魅力を求めるプレイヤーに向けたヴィンテージに近い仕様が特徴です。
新しくなったVintera IIは7.25インチラジアス指板(184R)とヴィンテージトールフレットにより、よりヴィンテージに近い仕様になりました。
ラインナップは、テレキャスターの最初期の50sモデルをはじめ、60s、70s Telecaster Custom、70s Telecaster Deluxeなど豊富に揃っています。
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FENDER Vintera Telecaster – YouTube (動画)
Vintera Series ’50s Telecaster | Vintera Series | Fender:
PLAYER PLUS Telecaster
Player Plus Telecasterは、クラシックなフェンダーデザインに、プレイヤーを意識した実用的な機能とスタイリッシュな新しいフィニッシュを融合させたモデルです。
ノイズレスピックアップ:
Player Plus Telecasterには、Player Plus Noiselessピックアップを2基搭載しており、ハムノイズを抑えながらウォームで甘いTelecaster特有のトゥワンギーなトーンを生成します。
トーンコントロール:
トーンコントロールはプッシュ/プル仕様となっており、両ピックアップを直列(シリーズ)モードで切り替えることができ、サウンドにパワーとふくよかさを加えることができます。
ネック:
ネックには、Modern “C"シェイプのサテン仕上げネックで、手にぴったりとフィットし、滑らかなエッジで心地よいプレイフィールを提供します。また12インチラジアス指板と22フレット、ミディアムジャンボフレットにより、アグレッシブなリードプレイも快適に行えます。
6連サドル:
Player Plus Telecasterには、モダンな6連ブロックスチールサドル付きブリッジと、ロッキングチューナーを搭載し、チューニングの安定性を高め、弦交換が簡単に行えます。
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FENDER Player Plus Telecaster – YouTube (動画)
Fender Player Plus Telecaster × THE CHARM PARK【デジマート・マガジン特集】:
PLAYER II Telecaster
Fender Player II Telecasterは、高性能で、リーズナブルな価格が魅力テレキャスターです。Modern “C"シェイプのネックと9.5インチラジアス指板、サテンウレタンフィニッシュにより、快適な弾き心地が得られます。
ボディにはアルダーのほか、チェンバードアッシュ、チェンバードマホガニーボディがラインナップされ、好みのサウンドに合わせて選べます。
ピックアップは、2基のシングルコイルが標準ですが、ハムバッキングピックアップを搭載したHHレイアウトもラインナップされています。
また、6スチールブロックサドル式ブリッジが採用されており、これによりオクターブチューニングがより安定し、サウンドの精度が向上しています。
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FENDER Player II Telecaster – YouTube (動画)
なおや(ねぐせ。)が試奏! フェンダー“Player II”テレキャスター:
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