レビュー~現行Fender Player Duo-Sonicの特徴と詳細

24インチのショートスケールでおなじみのエレキギター Fenderのデュオソニックのレビュー。
Fender Player Duo-Sonicとは
Fender Player Duo-Sonicとはフェンダー社のエレキギターで、ナットからブリッジまでの長さ、弦長(スケール)が24インチ(609.6mm)のショートスケールのギターです。
ショートスケールは、25 1/2インチ(648mm)のストラトキャスターやテレキャスター、24 3/4インチ(628mm)のレスポールなどと比べてかなり短いので手の小さなお子様や女性、まだ指の開きにくい初心者の方にもおすすめのギターです。
今すぐ購入フェンダーのギターに感じるプレイアビリティの悪さはない
私にとってフェンダーのギターというのは、音は大好きなのですがボディーもスケールも長すぎるし、またストラトキャスターはボリュームやセレクターの位置が邪魔で、一部のギターでは位置を移動したりもしていたのですが、このデュオソニックの手元にはそういった邪魔なものがないのでストラトキャスターやテレキャスターに感じていた演奏性の悪さは皆無です👍
※デュオソニックはショートスケールのギターですが、ボディー後方が長いのでロングスケールのギターと較べても特に小さいという感じないですね。ボディー幅は多少狭いですが。
一般的にショートスケールの欠点として語られる『テンションが弱くピッチが安定しない』や『サステインが弱い(音が伸びない)』という点に関してですが、実際に弾いてみるとそんなことは全くなく、特にこのPlayer Duo-Sonicは弦をテレキャスターと同じボディーの裏側から通すハードテイルなので、.009の弦を張ってもテンションが特別弱く感じることもありませんし、サステインが弱い(音が伸びない)とも思いません。
普通に良いギターです。
弦は、(ストラトキャスターに090~042を張る私にとっては)010~046が最もバランスが良い気がしました。
デュオソニックのサウンド
ヴィンテージのデュオソニックは弦をブリッジ後方から張る”トップローディング方式”なのですが、このFender Player Duo-Sonicはテレキャスターのようなボディーの裏側から弦を張るハードテイルになっています。
そのせいか?非常に艷やかで明るめの音がして、ストラトキャスターとテレキャスターの中間のようなサウンドがします。
特にコードを弾いた時の歯切れのよいシャキシャキした音は低域成分は若干少なめながら、ほぼテレキャスターと言っても良いと思います。
※あとで分かったことですが、デュオソニックは2シングルのモデルでも何故かハムバッキング用の500kΩのポットが付いています(詳しい解説はこちらから>FENDER Player Duo-Sonicのポットとコンデンサ交換 )。
弦間ピッチは10.0mmで、11.2(11.3)mmや10.8mmのストラトキャスターやテレキャスターより狭いので、弦をまたぐフレーズも無理なく弾けます。
ストラトキャスターとデュオソニックの音の違い
ストラトとデュオソニックの弾き比べ動画を紹介します。~2分50秒から~
Does The Fender Duo Sonic Sound Like A Stratocaster Or Telecaster?:
元気ですがやや軽めの音のデュオソニックと、ハイがやや強めながらローもしっかり出ていて重厚感のあるストラトキャスターといった感じですが、デュオソニックも決して悪い音ではありませんよね(ポットを250kΩに交換するとさらに差は縮まります)。
4分10秒すぎからの、デュオソニックにコーラスをかけたニルバーナの”Lithium”風サウンドはめっちゃ雰囲気出てますね😍
※カート・コバーンもショートスケールのジャガーやムスタングの愛用者です。
Player Duo-Sonicをバラしてみた
Player Duo-Sonicのネックはメイプル指板(1ピースネック)、ボディーはアルダーとなっています。
※指板にローズウッドの代替材であるパーフェローを採用のモデルもあります。
ナットは牛骨っぽいですが、Synthetic Bone合成骨とのことです。フレットはミディアムジャンボ、指板のアールは緩やかでプレイアビリティに優れた9.5″ (241 mm)。
ネックのシェイプはCですが、握った感じは意外と太くショートスケールといってもプレイアビリティは悪くないです。
指板は艶やかなグロスフィニッシュ、ネック裏の塗装はさらさらのサテンフィニッシュ(ポリエステル)で、メキシコ製とはいえ一昔前(90年代)のものと比べると質がかなり上がっているように感じます。
ネック裏の綺麗な柾目が素敵です。
ついでにネックを外してみると、、、、シムは入っていませんでしたが、こんなところにシールが。。。。
ネックとボディーの密着性を高めるためにシールは剥がしておきました。
※シールを剥がすと弦高の再調整が必要になる場合があります。
ピックアップはシングルコイルが2基。
コントロールは1ボリューム、1トーン。
セレクターは3WAYでフロント/ミックス/リアとなっています。
※他にハムバッキングやP90ピックアップを搭載したモデルもあります。
ヴィンテージのデュオソニックは、フロントとリアのミックス時にシリーズ接続(ハムバッキング)になるとのことですが、このモデルに関してはリバースワイヤリングになっているのでノイズは消えますが、ハムバッキングのような太い音にはなりませんのでおそらくテレキャスターのようなパラレル(並列)接続だと思われます。
バラしてみました。
デュオソニックのサーキットはとてもシンプル。
ピックアップの配線はホットとコールドが一緒になってるんですね。
配線材は替えたいなぁ。
Player Duo-SonicのラインナップにはリアハムのSH仕様もあるからなんでしょうけど結構大胆にザグってあります。
トレモロユニットがないのにエアー感があるのはこのせいかも。
ノイズ防止の導電塗料は結構適当、、、(後日塗り足す予定)。
ピックアップはこんな感じ。
変な癖もなくなかなか良い音ですがセイモアダンカンからデュオソニック用が出ているので交換しても良いかも。
カバー付けずに弾いたらどんな音するんですかね?今度やってみます(やってみた>デュオソニックのピックアップカバーをストラトキャスター用に替えてみた )。
直流抵抗値はフロント用が6.14kΩ、リア用が6.58kΩでした(テスターによる実測値)。
ポットは韓国製のCTS風ポット、コンデンサはフィルムの0.047uFでしたが特にコンデンサーは結構こもるので早く替えたい。
まとめ:デュオソニックは想像以上に良いギターでした
以上簡単なFender PlayerシリーズのDuo-Sonicの紹介でした。
デュオソニックは初心者向けのスチューデントモデルとして開発されたギターということであまり期待していなかったのですが思った以上に良いギターでした。
手持ちのギターと比較しても特に劣っている点はないですし、むしろ優れている点のほうが多いかもしれません。
唯一欠点を上げるなら、ショートスケールだからなのか、ボディーが薄いからなのか、若干の低域不足というか、やや音に深みが足りない気もしますが普通に良いギターです👍
考えてみると、チャー氏(ムスタング)はもちろん、カート・コバーンや、ロリー・ギャラガー、トモ藤田氏、ジミ・ヘンドリックスなどのプロギタリストも使ってる(いた)ギターなのでそんなに悪いはずないですよね。
特に私は手が小さいのでこのショートスケールのデュオソニックは買って大正解!!
もしかしたらこれで練習すればもっとギターが上手くなるかもしれませんp(^^)q
最後にデュオソニックを含む、フェンダー・オフセット・シリーズ(Duo-Sonic、Mustang)の比較動画です。
TOP 5 Fender Offsets:
シングルコイルも良いけど、P90が載ったモデルも音が良いですね。
それと、デュオソニック/ムスタングは歪みとの相性も抜群です。
耳に痛くない柔らかなディストーション・サウンドという感じで、オルタナ~グランジ系の人たちが愛用したのも納得です!ベースも30インチのショートスケールになるのでギタリストが弾くベースとして1本くらい持っていても良さそうですね。レコーディングでも使えますし👍
なんかこのシリーズ集めたくなってきたぞ、ローズ(パーフェロー)指板のデュオソニックとかね😍
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FENDER Duo Sonic – YouTube (動画)
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