トミー・ボーリンの音を再現するならこの機材!
ジェイムス・ギャングやディープ・パープルで活躍した Tommy Bolin/トミー・ボーリン・サウンドを出すための音作りのコツと機材の紹介。
音作り
トミー・ボーリンの音作りのポイントはストラトキャスターのセンターPUを使うこと。ギターはメイプル指板、アルダーボディの50年代後半のストラトキャスターモデルがおすすめ。
センターPUを使うことでファズを使用しているにも関わらず柔らかなオーバードライブのようなサウンドを得ることが可能になります。
ファズの使い方
トミー愛用のファズはSam Ash製Fuzzz Boxxが有名ですが、(ファズ全般にも言えることですが)トミー・ボーリンのような柔らかなファズサウンドを得るためにはアンプはクリーンではなくクランチ程度にセットするのがポイントです。
クリーンなアンプしか用意できない場合は、後ろにチューブスクリーマーなどをかけ軽く歪ませた上でファズをかけると、柔らかでありながらもオーバードライブ単体では得ることの出来ないエッジの効いた魅力的なサウンドが得られるようになります。
また、ファズはギターのボリュームを絞ることで、ファズ→ディストーション→艷やかなクランチ~クリーンという感じで音が変化しますので、ファズを使用する場合はON/OFFするのではなく、ギターのボリュームで歪みのコントロールするようにしてみましょう。
Sam Ash製Fuzzz Boxx:
Sam Ash Fuzzz Boxxとは、ニューヨークの楽器店Sam Ashがトミーのために制作したファズとのことで、音の特徴は、中音域が強めで、低域の出ないファズという感じ。
Sam Ash Fuzzz Boxx – YouTube(動画)
低域が出ないので、トミーはギターもしくはアンプのトーンを絞って使用していると、インタビューで語っていますが、ディープ・パープルのアルバム「Come Taste The Band」の音はまさにSam Ash Fuzzz Boxxの音そのものです。
それ以外では、Hartman ( ハートマン )の Tommy Bolin Fuzzがおすすめ。
こちらはまだ手に入れることが可能?で、トミー・ボーリンの名の通り、Sam Ash Fuzzz Boxxにかなり似たサウンドを出すことが可能です
Hartman ( ハートマン )の Tommy Bolin Fuzz
テープエコー(ディレイ)
トミー愛用のディレイペダル(テープエコー)はMaestro(マエストロ)エコープレックスですが、トミーの十八番”発振”の出来るものが良いでしょうね。
※発振とは、ディレイのフィードバック(リピート回数)を長めにして、ディレイをかけた状態でディレイタイムツマミを回すことでシュワシュワと音が鳴りっぱなしの状態になること。
テープエコーやアナログディレイ特有の技ですが、最近はデジタルでも再現可能なものもあります。
DeepPurpleのComin’ Homeや、James GangのStanding In The Rain のイントロが有名です。
台の上に置いて使うのがトミー・ボーリン流です!
▼Tommy Bolin’s Gear
ギター
トミー・ボーリンが愛用したギター、もしくはトミー・ボーリンになりきるためのギターの紹介。
FENDER Stratocaster
✅50s Stratocaster:
トミー・ボーリンのメインはアルダーボディ+メイプル1ピースネックのストラトキャスター。
ナチュラルフィニッシュでテレキャスターのネックが付いた50年代中期と思われるギターと、3トーンサンバーストの58年製のストラトを愛用。
※ストラトキャスターのカラーは1957年までは2トーンですが、1958年から赤の入った3トーンサンバーストになります。1959年になるとローズ指板の60年代仕様になるので、3トーンカラーでメイプル指板のストラトキャスターはとても貴重です。
ザ・ギターマン 特集●炎のギタリスト~
ゴツゴツ、シャリシャリのローズ指板の60年代のストラトキャスターよりは、メイプルネックのストラトキャスターのほうがトミー・ボーリン・サウンドを再現しやすいでしょう。
PUはもちろんセンター(ミドル)で。
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Fender 50s stratocaster – YouTube (動画)
GIBSON Les Paul Standard
ストラトほど使用頻度は高くなかったようですが、トミー・ボーリンは星条旗カラーのピックガードとビグスビートレモロ(B5)搭載のレスポール・スタンダード(1960年製)も愛用していました。
以下は1970年のFilmore Eastでのライブ映像ですが、星条旗カラーのピックガードはそのままに、ビグスビートレモロがまだ未搭載という貴重な映像です。
背後にはフェンダーアンプ(ブラックフェイス?)が見えますね。
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YouTube – Gibson Les Paul Standard(動画)
現在はジョー・ボナマッサが所有しているようです。
GIBSON Les Paul Gold Top
ゼファー時代はP90ピックアップ(シングルコイル)が搭載されたレスポール・ゴールドトップ(54年製)も愛用していました。
以下の写真は同じP90の載ったレスポールですが、ヘッドのクラウンインレイから1968年初頭に少量生産された再生産モデルだということが分かります。
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GIBSON Les Paul Gold Top P90 – YouTube (動画)
アンプ
トミー・ボーリンが愛用したギターアンプ、もしくはトミー・ボーリンになりきるためのギターアンプの紹介。
トミー・ボーリンが愛用するアンプは時代により変わりますが、ゼファー期のメインアンプはシルバーフェイスのフェンダー・ツインリバーブ(ブラックフェイスにも見えなくもない?)。
その後の加入するジェイムス・ギャング期はマーシャルのスタックであったと言われています。
その後のディープ・パープルではハイワットを使用します。
FENDER 68 Custom Twin Reverb ( 85w )
こちらはオリジナルモデルにはない、"Vintage""Custom"というチャンネル(入力)を持ち、Vintageは従来の銀パネサウンド、Customは59 Bassmanのトーンを再現。
セレッション製スピーカーを搭載することで、よりロックテイストなアンプに仕上がっています。
Spec;
スピーカー:12インチ×2(12″ Celestion G12V-70)
真空管:4 x 12AX7, 2 X 12AT7、4 x 6L6
重量:50.46 cmx66.4 cmx21.9 cm、29 kg
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YouTube – Fender ’68 Custom Twin Reverb (動画)
FENDER 68 Deluxe Reverb ( 22w )
こちらはシルバーフェイスののデラックスリバーブ22w。
オリジナルモデルにはない、"Vintage""Custom"というチャンネル(入力)を持ち、Vintageは従来の銀パネサウンド、Customは59 Bassmanのトーンを再現。
セレッション製スピーカーを搭載することで、よりロックテイストなアンプに仕上がっています。
ツインよりも出力が低いために歪ませやすいと思います。
Spec;
スピーカー:12インチ×1(Celestion G12V-70)
真空管:4 x 12AX7, 2 X 12AT7、2 x 6V6
重量:44.5 cmx62.2 cmx24.13 cm、19.05 kg
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YouTube – Fender 68 Custom Deluxe Reverb (動画)
MARSHALL SV20 ( 20w / 5w )
お手頃サイズの1959/1987をお探しならこのSV20(Studio Vintage)がおすすめ。
MARSHALL 1959SLPを元に開発された出力20w(5w切り替え可能)のモデルです。
オリジナル1959/1987同様の4Input入力をもち、マスターボリュームは未搭載ですが5wモードもあるのでオリジナルよりも歪みは得やすいでしょう。
リアパネルにはエフェクトループ、DIアウト、スピーカーアウト搭載。
コンボとヘッドをラインナップ。
Spec;
スピーカー:1×10″ Celestion V-Type(コンボのみ)
スピーカー出力: × 5 (16Ω×1、8Ω×2、4Ω×2)
真空管:3xECC83 / 2xEL34
重量:
H460xW500xD245、15.85kg(コンボ)
H240xW500xD230、9.25kg(ヘッド)
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エフェクター
トミー・ボーリンが愛用したギターエフェクター、もしくはトミー・ボーリンになりきるためのギターエフェクターの紹介。
Hartman Tommy Bolin Fuzz
ハートマンの トミー・ボーリン・ファズは、トミー愛用のSam Ash製Fuzzz Boxxを再現したペダル。
アンプはクランチ、もしくはオーバードライブで軽く歪ませた状態で使うのがポイントで、ペダルの設定はトーン以外はフルアップ。
音量と歪みの調整はギターのボリュームで行います。
中高域のつぶれ方はまさにCome Taste the Bandの音で、またギターのボリュームを絞ることでGettin’ Tighterのカリンカリンな音も再現可能です。
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YouTube – Hartman Tommy Bolin Fuzz (動画)
BSM SPECTRUM
上記ハートマンが発売される以前から密かに注目していたBSMのスペクトラム。
『トミー・ボーリン のファズ・ブースターを再現しています』とはSam Ash製Fuzzz Boxxの事か??YouTubeにも動画はほぼ無いし、値段も高いので全てが謎です。
私はハートマンのトミー・ボーリン・ファズで満足ですが、お金のある人はポチってみてはいかがでしょう。
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JIM DUNLOP Fuzz Face
Sam Ash製Fuzzz Boxx以前(ゼファー時代)の歪みのメインはこのファズフェイス。
ディープパープル時代の歪みに比べブリブリした低域の効いた歪みが特徴ですが、こちらもギターのボリューム次第で色々な音を出すことが可能です。
扱いやすいACアダプター対応のミニサイズのファズフェイスが発売されました。
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YouTube – Dunlop Fuzz Face (動画)
ファズ・タイプ別おすすめ
おすすめのファズを定番、ファズフェイス系ファズ、ビッグマフ系ファズ、トーンベンダー系ファズ、トレ ...
https://guitar-kaizou.net/fuzz.html
MXR Phase90
トミー・ボーリンのプレイには欠かせないフェイザー。
本人が愛用していたのはMXRではなく特注品もしくは本物のレスリースピーカー(ロータリースピーカー)とのことですがMXRのフェイザーで十分代用できます。
MXRの代表的機種であるPHASE90の他、70年代のものを再現した’74 Vintage Phase90やヴァン・ヘイレン・シグネチャーなど豊富にラインナップしています。
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YouTube – Phase90 (動画)
JIM DUNLOP EP103 Echoplex Delay
JIM DUNLOP EP103 Echoplex Delayは、トミー・ボーリンも愛用したテープエコーの名機マエストロ「Echoplex(エコープレックス) EP-3」を再現したディレイ。
テープエコーは現在主流のデジタルディレイと比べると柔らかなサウンドが特徴で、またテープエコーのプリアンプはつなぐだけで音が太くなると言われ、当時のギタリストの多くが愛用していました。
JIM DUNLOP EP103 Echoplex Delayは、ディレイ(タイムを設定)、サステイン(リピート回数を設定)、ボリューム(エフェクト・レベルを調整)に加え、テープエコー独特のテープ・サチュレーション(歪み)がアップする AGEモードを搭載したテープエコーのサウンドをリアルに再現した定番モデルです。
ディレイタイムは65~750msですが、外部タップテンポ・スイッチを接続することにより、最大4000msのディレイタイムを実現。
プリアンプ部は再現されていませんが、下記のEchoplex Preampと組み合わせればEchoplex EP-3の完成です。
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YouTube | Jim Dunlop EP103 Echoplex Delay (動画)
Zephyr with Tommy Bolin – Cross the River and St. James Infirmary!:
トミーがエコープレックス?を台の上において使っているのが確認できます。
足元のフットスイッチでエコーのON/OFF、最後には発振もさせています。
Dunlop EP103 Echoplex Delay Pedal Demo:
JIM DUNLOP EP103 Echoplex Delayはエコープレックス系エコーの定番モデル。
音だけでなく、トミー・ボーリンの十八番”発振”もしっかりします👍(4:45~)
JIM DUNLOP Echoplex Preamp
JIM DUNLOP Echoplex Preampは、Maestro(マエストロ)エコープレックスEP-3のプリアンプ(バッファ)部分を独立させたエフェクター。
エコープレックスはエコーの他に繋ぐだけで音が太くなるというブースター/プリアンプ効果で多くのギタリストに愛用されました。
Echoplex Preampは、FETを使用したそのオリジナル回路レイアウトをそのまま再現し、ゲインを+11dBまでアップ。
エコー機能はありませんが、上記EP103 Echoplex Delayと組み合わせれば「Echoplex(エコープレックス) EP-3」の完成です。
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YouTube – JIM DUNLOP Echoplex Preamp (動画)
MXR M293 Booster Mini
MXR M293 Booster Mini、人気の JIM Dunlop Echoplex Preamp の唯一の欠点であったBoost幅+11dBを、MXRのテクノロジーにより+25dBまでアップし、さらにトーンコントロールを追加したモデルです。
内部のトリムポットでEchoplex Preampサーキットのアウトプットをコントロールすることが出来ます。
小さくエフェクトボードに収めやすくなったのも嬉しい仕様です。
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YouTube – MXR M293 Booster Mini(動画)
BOSS RE-202 Space Echo
BOSS / RE-202 Space Echoは、ローランドの名機RE-201 スペースエコーのサウンドを再現したテープエコー系ペダル。
トミー・ボーリンはエコープレックスでRE-201は使用していませんでしたが、このRE-202にはペダルを踏み続けることで、発振状態をつくり出すツイストモードもありますのでトミーのプレーを再現するには良いかもしれません。
コンパクトサイズのSpace Echo RE-2にもツイストモードが搭載されているので良いと思います。
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YouTube | BOSS RE-202 (動画)
アクセサリー
ギターピック・JIM DUNLOP HERCO FLEX50
トミー・ボーリン・サウンドの要であるHERCO FLEX50(ヘルコ)ピック。
ややスリ減ったときのカリカリとしたトーンは一度体験すると手放せません。
厚みがあってThinに近い柔らかさが特徴で、トミーはピックの先端を丸くカットして使用していました。
写真はトミーを真似てカットしたピック(下2枚はオリジナル)。
1960年代の型から再現したこだわりのピック Vintage 66 Nylon Picksでも良いでしょう。
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弦・ERNIEBALL EXTRA SLINKY
トミー愛用の弦はアーニーボールのエクストラ・スリンキー(008、011、014、022、030、038)。
柔らかい弦に柔らかいピックでガシガシ弾く・・・。
ファズを使っていながら、柔らかなトーンを出すトミー・ボーリン・サウンドの秘密はここにもあるのかもしれません。
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スライドバー/ボトルネック
トミー奏法で欠かせないのがスライド(ボトルネック)奏法。
スライドバーは材質により音質が異なりますが、youtubeをみると金属製のものを使っているようです。
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