
HSHのストラトキャスターに最適なピックアップは?~ピックアップレビュー
ストラトキャスターをSSHからHSHに改造してみました。HSHに最適なピックアップの紹介と、ミニスイッチを付けたちょっと変わったHSH配線も紹介もします。
Crews Maniac Soundのストラトキャスター
Crews Maniac Sound Bottom’s UPはSSHのPU配列と、ディンキーシェイプの小柄なボディーシェイプ、フラット気味の指板を持つ非常に弾きやすく使い勝手の良いギターです。
Suhrとか、Tom Anderson風デザイン(ディンキー・シェイプ)がカッコいいですね。
しかしSSHとしてはミュージックマンのシルエット・スペシャルがあるし、ストラトキャスター・タイプとしてはFender JapanのST62や同じクルーズのSECがあるので最近出番がなかったギターのです(^_^;)。
良い音するギターだけになんとかしてあげたい・・・・・。
このギターは、PU配列こそSSH(シングルコイル-シングルコイル-ハムバッキング)ですが、ピックガードを外すとHSH(ハムバッキング-シングルコイル-ハムバッキング)のザグリがしてあります。
ピックガードを加工してフロントにハムバッカーを入れてみるか??
素人ながらギターを色々いじるきっかけとなった本、『エレクトリック・ギター・メカニズム 』をパラパラ見ていると、非常に興味深いサーキットを発見!!
付属の5wayセレクターを使ったHSHのサーキットで定番のサーキットというと、
- フロントHB
- フロントタップ+センターのハーフトーン
- センター
- リアタップ+センターのハーフトーン
- リアHB
というものが一般的です。
『エレクトリック・ギター・メカニズム 』に載っていたサーキットは、6Pの0N-ONミニスイッチを付け、ハーフトーン時のハムPUのコイル選択できるようにしてみようというサーキット。
図にするとこんな感じ
ミニスイッチを1つ追加するだけで、ハムバッキングPUのコイルの選択をできるようになるんですね。
ピックガードの加工は素人では無理なので、何度かお世話になっているエムプレッドさんに依頼。
ギターセミオーダー製作、エイジド加工、オリジナルギターパーツ販売の有限会社エムプレッド
フロントPUは、もう一本のボトムズアップのリアに付いていた、DIMARZIO ( ディマジオ ) /Air Norton ( DP193 )。
このAir Norton ( DP193 )は、DIMARZIO ( ディマジオ ) のサイトによると、本来フロントにセットアップするのがオススメで、奇しくも現在このギターのリアに搭載されている、DIMARZIO ( ディマジオ ) / Air Zone ( DP192 )との組み合わせがベストとのこと。
また、今回SSHからHSHに換えるということで、ボリュームとトーン・ポットの抵抗値も250kΩから500kΩに交換しました。
*シングルコイル使用時は250k、ハムバッキング使用時は500kと適切な抵抗値に切り替えてくれるワイヤリングキット ObsidianWire Custom HSH Wiring for Stratもおすすめです。
▶ [ObsidianWire]HSSやHSHのポットは250kΩ?500kΩ??抵抗値を切り替えてくれるワイヤリングキットで解決です!
仕上がってきましたぞ(^^)。
スペシャルな配線の HSH配列のPUの効果はいかに
SSHやHSHのハーフトーンの場合、使われるのは外側のコイル(アジャスタブル・ポールピース側)とセンターPUという場合が多いと思うのですが、一般的な3シングルコイルのハーフトーンと比べると、ハムPUの片側コイルの巻数が少ない分、音量の小さなシャリシャリ、ペラペラしたサウンドになります。 しかし、内側のコイルを使ったハーフトーンの場合、シャリシャリ感は少なく、外側と比べるとパワフルなハーフトーンサウンドになります。
元の音にもよると思うのですが、従来のハーフトーンがうるさかったり、物足りない時と感じる時に、内側のコイルを選択するのが良さそうです。
歪んだギターではあまり効果は感じないと思いますが、クリーン~クランチ系のギタリストにはサウンドバリエーションを増やす意味でオススメの改造だと思います。
ちなみに配線図はこちら
エレクトリック・ギター・メカニズムより~
エレクトリック・ギター・メカニズムより~
DIMARZIO ( ディマジオ ) ピックアップレビュー
ディマジオのサイトで推奨しているように、DIMARZIO ( ディマジオ ) /Air Norton ( DP193 )と、DIMARZIO ( ディマジオ ) / Air Zone ( DP192 )との組み合わせは非常に素晴らしいです。
どちらもPAFをゲインUPさせたような癖のない音色が特徴のPUですが、フロント~リアを切り替えても全く違和感ありません。
おなじPUをフロントとリアに搭載した場合だと、PUの音量/音質のバランスを取るのが意外と難しく、高さ調整やポールピース調整など面倒だったりするのですが、この2つのPUは簡単にバランスが取れました。
また、どちらもPAF系の素直な音色のピックアップというのが関係あるのでしょうか?ギターのボリュームを絞ってもこもりが少なく、シングルコイルのストラトキャスターっぽいサウンドになってくれるところも良いですね。
*ハイパスフィルターは嫌いなので取り付けていません
特に、フロントのAir Norton ( DP193 )が素晴らしく、アンプのゲインを高めに設定にしておいて、ボリュームを絞ると非常に心地よいクランチーなストラトキャスター風ブルージー・トーンが出てきます(^^)。
もちろんボリュームポットはCTS、コンデンサはオイルに交換済みです(^^)
もしPU交換を考えている方は、Air Norton ( DP193 )と、Air Zone ( DP192 )の組み合わせは非常に良い選択だと思います。
リアピックアップにオススメ:
Air Zone ( DP192 )
Tone Zoneのヴィンテージ・ヴァージョンであるAir Zone エアーゾーン。PAFのブライト感は失わず、出力を高めたようなサウンド。
エアバッカー・テクノロジーによるサステインの向上と豊かな倍音が、すっきりとしたロングトーン・ハーモニクスを提供します。
直流抵抗 17.49k
マグネット:アルニコ5
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フロントピックアップにオススメ:
Air Norton ( DP193 )
そのウォームなサウンドは、フロントにセットすることで、あらゆるリア・ハムバッキング・ピックアップと相性抜群というAir Norton エアーノートン。
直流抵抗 12.58k
マグネット:アルニコ5
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ちなみに、DIMARZIO ( ディマジオ )推奨のAir Norton ( DP193 )に合うリア/ブリッジPUは、ヴィンテージ系ではAir Classic ( DP190 / DP191)、ハイパワー系ではこのAir Zone ( DP192 )や、Tone Zone ( DP155 )、Steve’s Special ( DP161 )とのこと。
プレイするジャンルに応じて選ぶとよいかと思います。直流抵抗値はPUのパワーの目安になります。数値が大きいほどハイゲインなPUと考えて良いでしょう。
またマグネットの材質によっても音が違って、大雑把に言うと、アルニコは中低域豊かなヴィンテージ系サウンドが得意で、セラミック(フェライト)は高音域の伸びが良いモダンなサウンドが得意なPUと言えるでしょう。
以下に紹介しておきます。
Air Classic ( DP190 / DP191 )
ヴィンテージPAFサウンドをベースに、豊かな倍音と繊細さを加味したというAir Classicエアークラシック。
フロント用にはDP190、リア用にはDP191が最適
DP190 Air Classic Neck:直流抵抗 8.34k
DP191 Air Classic Bridge:直流抵抗 8.62k
マグネット:アルニコ 5
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Tone Zone ( DP155 )
ハイゲイン・ピックアップとして評価の高いTone Zone トーンゾーン。
十分すぎるほどのサウンドを持ちながら、ハード・ピッキング時のパワーからソフト・ピッキング時のクリアで敏速なサウンドまで、非常にダイナミックレンジの広いサウンドが特徴のPUです。
Paul Gilbert ( ポール・ギルバート )も愛用。
シングルコイル・サイズもラインナップ
直流抵抗 17.31k
マグネット:アルニコ5
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Steve’s Special ( DP161 )
DP161 Steve’s Specialは、従来のハイゲイン・タイプのハムバッキング・ピックアップとは異なるアプローチで設計されています。
多くのハイゲイン・ピックアップはレンジが狭くなってしまう傾向にありますが、デュアル・レゾナンス・テクノロジーによりミッドレンジを引き下げながら高域と低域をブーストしますので、ハイゲイン・アンプのドライブ・サウンドの中でも埋もれるようなことはありません。
ハードなディストーションの中でも存在感のあるサウンドを提供するばかりか、クリーントーンにおいてもハイファイなサウンドを奏でますので、速弾きのソロワークとコードバッキングの両方で使用できるとても優れたピックアップです。
直流抵抗 18.21k
マグネット:セラミック
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