コンデンサ比較~音が良くて使いやすいのは0.047uFか0.022uFか
ギターのトーンコントロール用としてよく使われる0.047μFや0.022μF、0.033μF、0.1μFの4つのコンデンサを同じギターに取り付けて比べてみました。
コンデンサの種類
コンデンサ(キャパシタ)交換というと、50年代のギターでおなじみのオイルコンデンサや、オレンジドロップでおなじみのフィルムコンデンサ、1960年代のギターによく使用されたセラミックコンデンサーなどが様々なメーカーから発売されていて、交換することで音色の変化を楽しむことが出来ます。
コンデンサにはオイルやフィルムなどの種類だけでなく、静電容量によっても音に違いがあり、一般的にシングルコイルには0.047μF(マイクロファラッド)、ハムバッキングには0.022μFを使用することが多いようですが、ではSSHやHSHなどのギターには何をつければよいかというと、、、、迷ってしまいますよね。
ということで、今回はギター用で使用されることが多い、0.047μF、0.022μFをはじめ、初期のストラトキャスターで使われていたという0.1μF、0.047μFと0.022μFの間の0.033μFという4つのコンデンサーを同一メーカーで用意し、同じギターに取り付けたらどのような特徴があるのかを調べてみました。
HGC/ヒグチ電子のコンデンサで比較
今回購入したコンデンサは、現在私のほとんどのギターに載せている、大好きなHGC/ヒグチ電子のコンデンサ。
HGC/ヒグチ電子のコンデンサは国産で信頼性があるのはもちろんトーンが良いんですよね。
テストはシングルコイルを代表してテレキャスターと、ピックアップがHSH配列のストラトキャスター(Crews Maniac Sound Bottom’s UP)で行いました。
まずは既存のコンデンサを外し、ワニ口クリップで繋ぎ変えて1つずつ試していきます。
このテストをするためにワニ口クリップを買ったのですが、めっちゃ便利ですね👍
コンデンサの特性
コンデンサは一般的に数値(静電容量)が大きくなるほど低い周波数の音までカットする(こもる)特性があるとのことですが、本当なのでしょうか。
例えばストラトキャスターのトーンがこもる場合は、0.047μFではなく、0.022μFや0.033μFのほうが良いのでしょうか?ということは0.1μFのコンデンサはものすごくこもった音になるとか。
早速テストしてみましょう。
テレキャスターでコンデンサの比較
✅0.047μF:
テレキャスターはシングルコイルなので、通常ではこの0.047μFを付けますが、この音を基準に比較したいと思います。
✅0.022μF:
0.047μFと比べこもりがかなり少ないです。
やや鼻詰まりの中域が残ったこもり方で、音抜けも良いしこれは好印象。
歪ませても音楽的に使えるトーンが得られます。
0.022μFはハムバッキング・ピックアップのギターに付けるのが一般的ですが、シングルコイルにも全然ありです。
✅0.033μF:
47と22の間のものですが、個体差でしょうか、特に個性は感じないですね。
あえて0.033μFを購入する必要はないと思いました。
所有していませんが、もしかしたらP90ピックアップのギターには合うのかな?歪ませると音がやや暴れる感じは嫌いじゃないです。
✅0.1μF:
初期のストラトキャスターにはこの0.1μFのコンデンサが付いていたらしいですが、付けてみるとこもりすぎて音が消えちゃいます。
コンデンサによるのかもしれませんが個人的にこれはないですね。
歪ませても同様ですので、あえてこれに交換する必要はないと思います。
✅コンデンサなし:
最後にトーン10でコンデンサを通した音と、通さない音の比較ですが、違いはあるようなないような、、、ただ0.047μF、0.022μFなど装着したコンデンサの種類によっては若干の違いが出ました(プラシーボ効果?)。
HSHのストラトキャスターでコンデンサの比較
テレキャスターでのテストでは、シングルコイルにも0.022μFがかなり良いということが分かりましたが、このHSHのストラトキャスターには0.047μFのコンデンサを載せていまして(元はSSHだったのでその名残りです)やはり音がこもりすぎていました。
もちろん、トーンを絞りきらなければ良い音なのですが、トーンは5なのか4なのか3なのかとかなり面倒くさいので、コンデンサを交換して改善できれば良いのですが。
同じようにワニ口クリップを繋いでテストしてみたところ、フロント/リアのハムバッキングも、真ん中のシングルにも0.022μFはめちゃくちゃ合います。
音がこもりすぎず、中域の出方がめちゃくちゃいい感じでこれ以外考えられない!という感じです👍
早速交換!と思ったのですが、どこからともなくコンデンサがたくさん出てきたので”ものは試し”と色々テストしたところ、意外にもこの小さな0.022μFのフィルムコンデンサの音が最も良かった。
HGC/ヒグチ電子のコンデンサは音が太くて良いのですが、この小さなコンデンサーはトーンを絞った時の音抜け感が最もこのギターに合っていました。
ということで、HSHのストラトキャスターにはHGC/ヒグチ電子のコンデンサ、、、ではなくて、この小さなフィルムコンデンサを載せることにしました(また替えるかもですが)。
コンデンサ交換まとめ
今回のテストで分かったことは、0.022μFのコンデンサはマルチに使えるということ。
ハムバッキング・ピックアップはもちろん、SSHやHSHのギターや普通のシングルコイルにもバッチリです。
0.047μFも良いですけど、全てのギターに0.022μFを付けても良いくらい音が気に入りました。
また、同じ0.022μFでも個性があって、小さなフィルムコンデンサは特に私のHSHのストラトキャスターとは相性バッチリでとても良かったのには驚きです。
今まではコンデンサはオイルで、ストラトキャスターなどシングルコイルには0.047μF、ハムバッキングには0.022μFという情報を鵜呑みにしていましたが、そうではないのだということが分かり反省です。
安いものから高いものまで0.022μFのコンデンサを中心に色々と集めてみたくなってしまったぞ。
今回はシングルコイルのコンデンサは交換していませんが、近いうちに0.022μFへの交換にもチャレンジしてみたいと思います。
※早速、Crewsのストラトキャスター(3シングルですがノイズレスピックアップ搭載)のコンデンサをオレンジドロップの0.047μFからHGCの0.022μFに交換したところ、さらに使える音色が得られるようになりました👍
シングルコイルのギターをお使いでトーンを絞った時の音のこもりが気になる方は、0.022μFのコンデンサを選択肢に入れてみてはいかがでしょう結構いけますよ!
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