シカゴのギタリスト テリー・キャスの音を再現するならこの機材!
Chicagoの初代ギタリスト Terry Kath/テリー・キャス・サウンドを出すための音作りのコツと機材の紹介。
テリー・キャスの音作り
テリー・キャスの機材はあまり知られていないのですが、海外のサイトを覗いてみると、ちょっと変わった方法でギターの音を歪ませていたようです。
▶TK’s Gear — The Terry Kath Experience
Chicagoの1stに収録されているFree Form GuitarやListenの強烈なサステインはStratocasterをBogen PAアンプに接続し入力ゲインを上げ、FENDER Dual Showmanアンプに接続したサウンドという変わった方法で歪ませていたようです😮
*FENDER Dual ShowmanとはFENDER Twin Reverbのヘッド仕様
Chicago Listen (2002 Remaster):
ちなみにファズはジミ・ヘンドリックスでおなじみのFuzz Faceも使用していたようで、この曲はFuzz Faceとのミックスでしょうか??
Chicago Free Form Guitar (2002 Remaster):
1970年代には、メサブギーなど多くのギターアンプメーカーがギターの入力ゲインを上げる「マスターボリューム」付きのギターアンプを開発しましたが、テリー・キャス(1967年デビュー)は時代を先取りしていたんですね😍
電池式のミニアンプ、Pignose/ピグノーズの開発にも関わっていたようですし、本当にすごいギタリストです。
エレキギター弦
テリー・キャス愛用のギター弦ですが、より細いものを好んでいたようです。
海外のサイトを覗いてみると、1弦にはより細いテナーギター用のA弦を張り、フェンダーの010のセットの1弦用(E弦)を2弦に、3弦には010のセットの用に2弦用(B弦)をという感じで張っていたとの記述がありました。
この張り方はノーキー・エドワーズなどが有名で、彼らは1弦にバンジョー用の細い弦を張り、テリー同様、2弦に1弦用の弦を、3弦に2弦用の弦を張っていたと聞いたことがあります(おそらく初期のエリック・クラプトンもこの方法だと思います)。
もしかしたらこの時代の一部のギタリストの間では流行っていたのかもしれませんね。
▼Terry Kath’s Gear:
ギター
テリー・キャスが愛用したギター、もしくはテリー・キャスになりきるためのギターの紹介。
柔らかなクリーンからファズをかけたジミ・ヘンドリックス・ライクなサウンドまで、素晴らしいトーンで魅了するテリー・キャスのメインギターはテレキャスター。
以下の写真はレプリカですが、フロントにハムバッキングPUを搭載、ブリッジにはストラトキャスター用のシンクロナイズドトレモロが搭載されています。スイッチプレートを逆さまに付けて、PUセレクターを後方に下げているのも特徴です。
ボディー裏側を見ると通常のテレキャスターと同じなので、テレキャスターのブリッジプレートのみを使用して取り付けているのが分かります。
ストラトキャスターのシンクロナイズドトレモロはこのように、上側のブリッジ部分とサステインブロックがネジ止めされているだけなので外して取り付けることも可能なんですね。
と思ったら新事実!
2022年にFENDERのカスタムショップからテリー・キャスのテレキャスターが発売されますが、その動画を見るとボディ裏は大きくザクられ、通常のトレモロとしても使用出来るようになっていました。
▲カスタムショップ製FENDER Terry Kath Telecaster
▼Terry Kath’s Telecaster(こちらは本物)
ボディー裏側にはシンクロナイズドトレモロ用の素人っぽい?ザグリとガムテームで塞がれていますがスプリングを入れる部分もザグられているようにも見えます。
スプリングも装着されていてトレモロが使えるようにセットアップされています。
※テリーはテレキャスターにはワーミーバーは取り付けていませんのでトレモロは使用していなかったようですが。
さらに別の動画をみると、3,4弦と5、6弦にもストリングガイドが追加されていて、ピックはHercoを使用していたというのが分かります(カラーはゴールドなので硬さはミディアム)。
▼The Terry Kath Telecaster | Dream Factory | Fender:
2分45秒あたりで聴けるような音は、厚みがあって柔らかいHercoピックでないと出ない気がする。
なんか自分的に納得。#エレキギター #ピックhttps://t.co/3jjV7LJtCE
— ギター改造ネット (@guitar_kaizou) January 12, 2022
FENDER Limited Edition Terry Kath Telecaster
ファン待望のテリー・キャス愛用のテレキャスターがフェンダー・カスタムショップから発売です。
シンクロナイズドトレモロやPignoseのステッカーなどテリー・キャス愛用のテレキャスターがそのまま再現されています。
全世界で50本の限定品です。
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Terry Kath Telecaster – YouTube (動画)
Fender Custom Shop Masterbuilt Terry Kath Telecaster by Dennis Galuszka:
Hercoピック
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FENDER 50s Telecaster
50s Telecasterはテリー愛用のテレキャスターと同じ年代の仕様です。
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Fender 50s Telecaster – YouTube (動画)
FENDER American Performer Telecaster
フェンダーから新たに発売されたカAmerican Performer Telecasterにはテリー・キャス仕様でもあるフロントハムバッキングPU仕様もあります。
こちらは70sロゴ、モダンCシェイプネック、9.5インチラジアス指板、ジャンボフレット22フレットの採用とモダンな仕様のテレキャスター。
ピックアップはこのシリーズ用に新たに開発されたYosemite(ヨセミテ)シングルコイル・ピックアップを搭載。
トーン回路には音を濁らせることなくハイカットが行えるGREASEBUCKET TONE SYSTEMを採用。
ブリッジサドルは残念ながら3連ですのでこだわる方は交換してみても良いでしょう。
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Fender American Performer Telecaster – YouTube (動画)
FENDER 60s Stratocaster
テリー・キャスの愛用するストラトキャスターはナチュラルフィニッシュ、ローズウッドフィンガーボードの60s仕様。
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FENDER 60s Stratocaster – YouTube (動画)
GIBSON SG Custom
レスポール同様、SGにもカスタムがあります。テリー・キャスの愛用のSG Customは3ピックアップ、ラージピックガード仕様。
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YouTube – GIBSON SG Custom(動画)
その他、GIBSON Firebird、GIBSON LesPaul Recording等も愛用していました。
アンプ
テリー・キャスが愛用したギターアンプ、もしくはテリー・キャスになりきるためのギターアンプの紹介。
FENDER TWIN REVERB ( 85w )
テリー愛用のアンプはFender Dual Showman-Amp/デュアルショーマン・アンプ。
デュアルショーマン・アンプは同じくフェンダーのツインリバーブのアンプヘッドという位置づけのアンプなので、使用するアンプはこのツインリバーブで問題ないでしょう。
小さなデラックスリバーブなら歪みを得やすくさらに良いかもしれません。
Spec;
スピーカー:12インチ×2(JENSEN C12K)
真空管:12AX7×4、12AT7×2、6L6×4
重量:29kg
※現行のツインリバーブにはブラックフェイスの65モデル、シルバーフェイスの68モデルがラインナップされています。Tone Masterシリーズは真空管未使用のデジタルアンプになります。
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YouTube – FENDER TWIN REVERB(動画)
FENDER DELUXE REVERB ( 22w )
Spec;
スピーカー:12インチ×1(Jensen C-12K)
真空管:12AX7×4、12AT7×2、6V6×2、5AR4×1
重量:19.1kg
※現行のデラックスリバーブにはブラックフェイスの65、64、シルバーフェイスの68モデルがラインナップされていますが64 DELUXE REVERBはハンドワイヤード仕様、Tone Masterシリーズは真空管未使用のデジタルアンプになります。
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YouTube – FENDER DELUXE REVERB (動画)
PIGNOSE 7-100R ( 5w )
レコーディングで使用したかは不明ですが、テリーはピグノーズ(ピッグノーズ)の開発にも関わっていたらしいです。
ピグノーズはモデリングなどの機能は一切無いミニアンプながら、クリーンはもちろんボリュームを上げるとフェンダー・チャンプ風のファズライクなオーバードライブも得られます。
エリック・クラプトンがアルバム『461オーシャン・ブールヴァード』のMotherless Childrenで使用したと言われている伝説のアンプです。
バッテリーにも対応し、野外での演奏などでも威力を発揮します。
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YouTube – PIGNOSE 7-100R (動画)
エフェクター
テリー・キャスが愛用したエフェクター、もしくはテリー・キャスになりきるためのエフェクターの紹介。
JIM DUNLOP Fuzz Face
ジミ・ヘンドリックスでおなじみのファズフェイス。
テリー・キャスも使用していたんですね。
おすすめはアダプター対応になったミニサイズのファズフェイス・ミニ。
ブリブリのファズサウンドから、オーバードライブ的歪みやカリンとしたクリーンはギターのボリュームでコントロールしましょう。
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YouTube – Dunlop Fuzz Face (動画)
VOX V847-A
テリー・キャス愛用のワウはCryBaby。
現在ワウはメジャーなところではVOXとJim Dunlopから発売されていますが、VOXとJim Dunlopを比べるとややペチャっとした質感のVOXの方がテリーのサウンドには合ってるように感じますので、おすすめはVOX。
[ 定番ワウ ] VOXとJIM DUNLOPのワウ おすすめはどっち?[ 比較 ]
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YouTube – V847-A (動画)
FENDER POUR OVER ENV FILTER
シカゴ中期から後期にかけて使い始めるのがエンベロープフィルター。
オートワウやタッチワウとも呼ばれるこの機器は、タイムやピッキングに応じてワウワウと音が変化するもので、例えばMama MamaのバッキングやYou Get It Upのソロ(バッキングもかな)などで使われているものはエンベロープフィルターだと思われます。
FENDERのPOUR OVER ENVELOPE FILTERは、従来のオートワウ機能に加え、ディストーション回路を搭載。
High-Pass、Low-Pass、Band-Passという3つのフィルターとsweep-upとsweep-downのオプションによりオートワウからシンセのようなサウンドを得ることも可能です。ベース・ギターにもおすすめ。
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YouTube | FENDER POUR OVER ENV FILTER (動画)
シカゴ初期のスタジオ・アルバムがセットで発売
シカゴの初期のアルバム10枚がセットで発売です🎵テリー・キャスは1stからChicago XI(11)まで在籍していました。
▶Chicago Studio Albums 1969-78:
Chicago Full Album – YouTube (動画)
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