
ポット、コンデンサの交換 – レスポールをとことんいじる
良いボリュームポット・トーンポットの条件は、耐久性と、ギターのボリュームを絞ったときも使える音色をキープ出来ること。CTSのポットはその2つを両立する素晴らしいポットです。
良質なコンデンサとポットをペアで交換することでギターが艷やかで魅力的な音に変化します。レスポールに最適なポットとコンデンサ、ノブ、ジャックプレートを紹介します。
ポット交換
良いポットの条件は、耐久性と、ギターのボリュームを絞ったときも使える音色をキープ出来ること。
安いポットだとボリュームを絞ると音が痩せてしょぼい音になってしまうのですが、CTS製のポットはボリューム10では太い音が、ボリュームを少し絞ることで(音ヤセとは違う)低域が少し抜けた非常に魅力的な音が出せるようになります。
左が交換したCTSポット(Aカーブと)、右がオリジナルのへそ付き(ヴィンテージ・スタイル)のCTSポット(Bカーブ)。
※ポットには径の大きなインチサイズ(ギブソン)、小さなミリサイズ(国産)と種類があり、ギターによってはボディーの加工、ノブ交換(インチサイズ)が必要になる場合があります
ボリューム/トーンポットのカーブについて
私のレスポール・リイシューにはCTS製のBカーブのポットが付いていました。エレキギターのボリューム・ポットにはAカーブが一般的だと思うのですが、Bカーブとどこが違うのでしょうか。
ポットは軸を回すと抵抗値が変化しますが、その変化の仕方を「カーブ」で表現します。エレキギターでは主に「Aカーブ」と「Bカーブ」が使用され、それぞれに特徴があります。このカーブ特性は、ボリュームやトーンの操作感、音質に影響を与えるため、適切な選択が重要です。
Aカーブ(オーディオテーパー)の特徴:
- 特性: 抵抗値が対数的に変化します。最初はゆっくり、途中から急激に変化するのが特徴です。
- 用途: 主にボリュームポットに使用されます。
- 理由: 人間の聴覚が対数的に音量を感じるため、音量の変化が自然に感じられます。
Bカーブ(リニアテーパー)の特徴:
- 特性: 抵抗値が線形(リニア)に変化します。ポットを回した量に比例して均等に変化します。
- 用途: 主に トーンポット や特定のボリューム用途に使用されます。
- 理由: 音色(トーン)の調整では均等な変化が好まれることが多いためです。
選び方のポイント:
これは、どちらが良いということではなく、使い方や好みによると思いますが、頻繁にボリュームをコントロールする方は、Aカーブのポットを選んだほうが使いやすいと思います。
詳しくは:
おすすめのポット
ギブソン製レスポールは、トップに分厚いメイプル材を貼っているため、シャフトの長いポット ( ロングシャフト )が採用されています。レスポールなどハムバッキングピックアップには500Kのポットが一般的ですので、同じものに交換しましょう。
※一部のヴィンテージ・レスポールには、300kのポットが使われているものもあるようです。数値が大きいほど高域が出るという特徴があるので、音に不満があれば交換して出音の調整をしてみるのも良いかもしれません。
コンデンサの交換
ほとんどのギターは、トーンを10にしても、キャパシタ ( コンデンサ )の影響を受けています。そのため、キャパシタ ( コンデンサ )を良い物に交換すると、音に艶が出たり、音が太くなったりします。
また、トーン10ではやや耳障りな音がするな?という時でも、トーンやボリュームを少し絞るだけでとても魅力的な音に変化します。これは、ローゲインなギタリスト向きのチューンですが、CTSのポットと良質なコンデンサはセットで交換したいところです。
また、コンデンサーは、安価なフィルムやセラミックが使われていることが多いのですが、ヴィンテージのレスポールにはオイルコンデンサが使われていましたので、できればオイルコンデンサーに交換してみましょう。
ハムバッキング・ピックアップには0.022uFを使用するのが一般的です。
コンデンサには、取り付けの向きはありませんし、作業は既存のものを付け替えるだけなので、ハンダがあれば簡単ですが、細かな作業なので自信のない方は無理をせずショップに依頼しましょう。
私のレスポールは、オイルコンデンサー「ブラックキャット(0.022uF 600V)」に交換済みです。
おすすめコンデンサー・Jupiter Condenser
音が良いと評判のJupiter Condenser ( ジュピター ) コンデンサは、アメリカ・オハイオ州から。
ギターはもちろんオーディオ業界でも人気のメーカーです。
おすすめのコンデンサーはこちらでも紹介しています:
ノブ交換
トップハットノブ ( ベル・ノブ )
レスポール・リイシューのボリューム/トーン・ノブは、ヴィンテージ同様のトップハットノブ ( ベル・ノブ )が付いています。
対して、レスポール・トラディショナルにはトップハットノブではなく、スピードノブと呼ばれるスクエア型のノブが付いています。
ヴィンテージ(50年代後半のバースト・レスポール)にこだわるならトップハットノブでしょうが、50年代初期~中期のゴールドトップ・レスポールにも採用されていたスピードノブは非常にコントロールしやすいノブです。
頻繁にボリュームをコントロールするかたは、あえてスピードノブに換えてみるのも良いかもしれません。
※ギブソンなど海外のモデルはインチサイズ、多くの国産モデルはミリサイズのノブが採用されています
トップ・ハットノブ ( ベルノブ ):
スピードノブ:
ジャックプレートの交換
ヴィンテージのレスポールなど多くのモデルはプラスチック製の削りだしのジャックプレートが付いていますが、割れてしまうなどドラブルが多いので、実用性を考えてここはメタル製を選択しました。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません