
エスカッション、ピックガード、ピックアップカバーの交換 – レスポールをとことんいじる
リアルなヴィンテージ風レスポールにすべく、背の高いエスカッションへ交換、自然な艶のニッケルメッキのピックアップカバー、アイボリーのプラ板から削りだしたピックガードの装着などの改造と調整を行ってみました。
セレクターノブの交換
ヴィンテージ・レスポールのピックアップ・セレクターのノブはオリジナルはクリーム/アイボリーですが、経年変化でオレンジ色に変わってしまう個体が多く、カスタムショップ製レスポールなどはオレンジ色のノブが採用されています。
私のリイシューレスポールのピックアップ・セレクターは、同様のオレンジ色のノブしたのでですので交換はしませんが、現行のスタンダードなどクリーム/アイボリーのノブが付いているものは交換したほうが「らしく」なると思います。
トグルスイッチ用ノブ
※国産モデルはミリ規格のもの多いので確認してください。
ピックアップカバー、エスカッション
ピックアップカバー
ヴィンテージ風に仕上げるならニッケルメッキ:
近年のピックアップカバーは、ピカピカのクロムメッキで仕上げられているため、ヴィンテージ風に仕上げるには少し違和感があります。交換できるならしっとりとした質感のニッケルメッキのカバーを選びましょう。
手前がクロームメッキのギブソン純正ピックアップカバー(15年程前に購入したものなのでかなり年季が入っています)後ろがしっとりとした質感のニッケル・メッキのピックアップカバーです。
素材はジャーマンシルバー製がおすすめ:
ピックアップカバーは素材によっては音に違いが出るので、見た目はもちろん、サウンドにもこだわる方はジャーマン・シルバー製ピックアップカバーがおすすめです。
ジャーマンシルバー(ニッケルシルバーとも呼ばれます)とは、PAFなど、ヴィンテージ・レスポールに採用されたピックアップカバー素材で、シルバーといっても銀は使われておらず、銅、ニッケル、亜鉛を主成分とした合金(地金)で、銀に似た光沢を持つため「シルバー」と呼ばれています。
ジャーマンシルバーのピックアップカバーは、一般的な真鍮(ブラス)などにメッキを施したカバーと比べ、ピックアップの磁力や高周波成分(トレブル)に対する影響が少ないため、高域の抜けが良いとされています。
ちなみに、ピックアップカバーですが、メーカー(ピックアップの種類)によってポールピースのピッチに若干の違いがあるので購入する場合には必ずチェックして下さい。
<代用的なメーカーとピッチ>
- Gibson:
’57Classic / Classic Plus / Burst Buckerはフロント、リアー共9.8mmです。(’50~’60のPAF、ナンバードPAFは9.91mmです。) - Duncan:
ほとんどの機種のフロント、リアー共に9.8mmピッチです。 (トレムバッカーのピッチは違いますのでご注意下さい。) - Dimarzio:
ピックアップのほとんどが9.6mmピッチですが9.5mmピッチでも(全体では0.5mm狭くなりますが)使用は可能です。 (Fスペースの機種やPAF Classic(10.2mm)はピッチが違いますのでご注意下さい。) - WOLFETONE:
9.91mm - TOM HOLMES:
9.91mm - Lindy Fralin:
9.91mm - Vanzandt:
9.91mm
ピックアップカバーの交換方法:
ピックアップカバーの交換はとても簡単です。ピックアップの裏側を見ると、ハンダで固定されているだけなので簡単に外すことができます。カバーの固定というよりはアースの意味合いなのでしょうか)。
ピックアップカバー交換前;
ピックアップカバー交換後;
しっとりとした質感のニッケルメッキが素敵ですね。今後はこれを使い込みます。
ピックアップの交換
GIBSON 57 CLASSIC
私のレスポール・リイシューには、ヴィンテージのピックアップとして有名なPAFを再現した 57 CLASSICが搭載されています(デカールが剥がれてしまっていますが)。
57 CLASSICは、ギブソン初のハムバッキングピックアップ”PAF”をレプリカしたモデルで、癖がなくどんなジャンルの音楽にも合います。迷ったらこれを選びましょう。
- 直流抵抗値:8k
- マグネット:アルニコ 2
PAF系ピックアップはこちらでも紹介しています:
カバーの有無で音はどう変わるのか
見た目の好みもあるでしょうが、ハムバッキング ピックアップのピックアップカバーの有無でも音は変わります。
エッジの効いた元気な音が好きならカバー無し、ブルースやジャズに合うヴィンテージ風サウンドが好みならカバーありがおすすめです。
上のピックアップの写真でも分かるように、ピックアップカバーはハンダで固定されているだけなので簡単に外すことが出来ます。
ピックアップのボビンのカラーは黒以外に、クリーム(ダブルホワイツ)や、ゼブラ(クリームと黒のミックス)などがあります。
ボビンは黒が標準ですが、オリジナルのレスポールが製造されていた1950年代当時はピックアップカバーを付けた状態が標準であったためにカバー内部のボビンの色などは適当だったようです。
それをエリック・クラプトンなど当時の若手ギタリストが「外した方が音良くね?」と外してみたらボビンの色が違うことがわかりそれが人気になってしまったのですから面白いものです。
よく、フロントはカバーつけたままで、リアのみ外したりする方もいますが、私はむしろ逆。
レスポールのフロントは甘すぎるので外した音のほうが好きですし、リアはキンキンするのでつけたままのほうが好きです。しかしそれではかっこ悪いのでそのままにしています。
エスカッションの交換
レスポール・リイシューは、ヴィンテージ同様、高さのあるトールタイプのエスカッションが付いています。
現行のスタンダードのエスカッションは、ヴィンテージ系(ヒストリックコレクション/カスタムショップ製)レスポールと比べ、背の低いものが採用されているので、ちょっとかっこ悪いです。
スタンダード・モデルは、エスカッションが低く、ピックアップが飛び出しています。
おすすめのエスカッション/マウントリングは GIBSON PRPR-035
エスカッションは、各社から色々出ていますが、おすすめはギブソン製のヒストリックコレクション用エスカッションです。
ギブソン純正のヒスコレ用 ( ヒストリックコレクション )エスカッション GIBSON PRPR-035は他のメーカーと比べ、値段が少し高いのですが、プラスチック自体に弾力性があり、ボディートップが湾曲してるレスポールでも問題なく取り付け出来ますのでおすすめです。
▼参考:
ヴィンテージのレスポールはピックアップが載る部分は比較的フラットです。

一方、私のレスポール・リイシューはボディートップが湾曲しているために、他社製のエスカッションは、弾力がなく、フロント、リア共に短期間で割れてしまうことも多いです。
割れてしまったM社製エスカッション ( リア用 ):
割れてしまったM社製エスカッション ( フロント用 ):
以前はそんなことはなかったので、再度同じものを購入したところ、またすぐに割れてしまいましたorz。
その点、ギブソンのエスカッションはそのようなことはありませんのでおすすめです。
エスカッションその他:
ピックガードの交換
レスポール・リイシューのピックガードは、いかにも・・・という感じの安っぽい素材のものが使われていて、エッジも丸く処理されています。
型にプラスチックを流しこんで作られたもののようですね。
対して、ヴィンテージ及びヒスコレ(カスタムショップ/ヒストリックコレクション)のピックガードは、プラ板から削りだされたものが採用されており、エッジが立っていて非常にカッコいいです。
購入したのは、MONTREUX ( モントルー ) / 59 LP Pickguard Relic
ヴィンテージのピックガードに非常によく似た形です。

しかし我がレスポール・リイシューに取り付けてみると・・・・あれ??
リアピックアップの前の部分が3mmほど開いてしまっています。
調べてみると、1999年以降のカスタムショップ/ ヒストリックコレクション(ヒスコレ)及びヴィンテージはピックアップ間が57mmであるのに対し、昔のリイシューは約60mmとのことで、隙間ができて当然です。
探してみたのですが、エッジの立ったヴィンテージ仕様のピックガードは、57mmのものしか無かったので別で作ることにしました。
購入したのは、このアイボリーのプラ板。
➡ALLPARTS JAPAN ( オールパーツジャパン ) / Pickguard Board 300×500 IV 1Ply
色合いがどうか?心配だったのですが、比べてみるとほぼ同じ色。
加工して取り付けてみると、隙間なくピッタリです。
ピックガードは有り派?無し派?
ピックガードは無くても良いけど、私はあったほうが好きですね。
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