ブリッジ/テールピースレビューストラトキャスターの改造

10.8mmのストラトに11.2mmのトレモロは取り付け可能か|メリット・デメリットを解説

執筆・監修:
ギター改造歴25年・DIYギタリスト

弦間ピッチ10.8mmのストラトキャスターといえば、フェンダージャパンをはじめとする日本製モデルの規格です。一方、11.2mmはフェンダーUSAなど海外製ストラトキャスターの規格になります。

では 10.8mmのストラトに11.2mmトレモロは取り付けできるのか?本記事ではその互換性と、実際に取り付けた場合のメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

Fender Japan ST62


ジャパンとUSAは弦間ピッチが異なります

フェンダー・ジャパンとフェンダーUSAの違いは色々ありますが、ブリッジ関しては弦間ピッチがあります。

一般的に、Fender USAはインチサイズで、Fender Japanはミリサイズという違いもありますが、それ以外では弦と弦の間が、Fender USA(American Vintageなど)は11.2mm(11.3mm)、Fender Japanは10.8mmになっています。

フェンダーUSA(左)とフェンダー・ジャパンのブリッジサドル

USA(左)とジャパンのサドル

フェンダーUSAは約11.2mm

フェンダーUSAは約11.2mm

フェンダージャパンは約10.8mm

フェンダージャパンは約10.8mm

11.2mm(11.3mm)と、10.8mmは、ほんの僅かな差ですが、実際に弾いてみるとかなり違います。

※アメリカン・スタンダードやアメリカン・プロフェッショナルなど10.5mmの弦間ピッチを採用しているモデルもあります。


弦間ピッチ11.2mm(11.3mm)のメリット

11.2mm(11.3mm)はピッチがわずかに広いので、大きなビブラートをかけてもノイズが出にくい、ピックの振りが大きくても他の弦を鳴らしてしまうことが少なくなるので上手くなったように聞こえる。

 

弦間ピッチ11.2mm(11.3mm)のデメリット

ブリッジ幅が広くなるので、ギターによっては1弦側、6弦側で弦落ちしやすくなったり、このサイズに慣れてしまうと特に10.5mmや10.0mmピッチのギブソンに持ち替えた時に他の弦を鳴らしてしまいやすくなる。

 

などなどメリットもデメリットもありますが、Fender USAサイズのトレモロユニットは種類が多いので、Fender Japan (フェンダー・ジャパン 現 Made in japan Stratocaster)のストラトキャスターに搭載できれば手軽にヴィンテージライクなサウンドを得ることが可能になります。

Fender Japan製トレモロとFender USAサイズのトレモロ比較

このギター(FENDER Japan ST62)に搭載されているトレモロユニットは、10.8mmのFender Japan純正ですが、イナーシャブロックは鉄に、サドルはRaw VintageのPure Steel Saddleに交換済みです。

ブリッジ交換と調整 - ストラトをとことんいじる
ストラトキャスターをヴィンテージ風のガツンとメリハリの効いたサウンドに変化させるには、イナーシャブロックを鉄製のものに交換するのが一番です。

これに、FENDER USAサイズのFREEDOMのシンクロナイズドトレモロ、SP-ST-01を載せてみたいと思います。

FREEDOM ( フリーダム ) / SP-ST-01

SP-ST-01は、ヴィンテージのシンクロナイズドトレモロ・ユニットを再現しつつ、オリジナルが持つ欠点を解消したという人気のシンクロナイズドトレモロ・ブリッジです。

Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01 (メーカーサイト)

これは別のギターに付いていたものなので、こんなに汚いですが、これを機に掃除しましょう。

FenderUSAサイズのFREEDOMのシンクロナイズドトレモロ、SP-ST-01

汚いシンクロナイズドトレモロをきれいに掃除

金属磨きの定番、ピカールで軽く拭くだけでこんなに綺麗に。

金属磨きの定番、ピカールでこれだけキレイになりました
ピカールで軽く拭くだけでこんなに綺麗に。
ほぼ新品?になりました。ピカールすごい

ほぼ新品?になりました。ピカールすごい。

日本磨料工業 / ピカール

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FREEDOM ( フリーダム ) / SP-ST-01とフェンダー・ジャパン純正ブリッジ

ビス穴のピッチは同じなので問題なく取り付け可能です。

FREEDOM ( フリーダム ) / SP-ST-01とフェンダー・ジャパン純正ブリッジ(裏)
FREEDOM ( フリーダム ) / SP-ST-01とフェンダー・ジャパン純正ブリッジ(イナーシャブロック)
左がFREEDOM ( フリーダム ) / SP-ST-01

Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01取り付け

トレモロスプリングを外し、
Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01取り付け01

6本のネジを外します。
Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01取り付け02

取り付けも慎重に。
Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01取り付け03

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Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01取り付け04
Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01取り付け05
トレモロもスムーズに稼働しますし、11.2mmのUSAサイズでも問題なく取り付け出来ることが分かりました。

チューニングも問題ありません。

 

Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01を取り付けてみて

フェンダー・ジャパン純正のシンクロナイズドトレモロ(改)と比べると、スチールブロックならではのガツンとした音はそのままに、耳に痛い帯域が減り、ややしっとりとした印象。

同じGOTOH(ゴトー)のGE101TSと比較しても遜色ないというか、むしろ好きな音色です。

ストラト ブリッジ対決!FREEDOM vs GOTO
Freedomのシンクロナイズドトレモロ SP-ST-01と、GOTOH GE101TSを比較してみました。音が良いのはどっち。

ブリッジ幅が広くなった事による弦落ちも特に心配なさそう。
フェンダー・ジャパン純正10.8mm
フェンダー・ジャパン純正10.8mm

フェンダーUSA サイズのシンクロナイズドトレモロ11.2mm
フェンダーUSA サイズのシンクロナイズドトレモロ11.2mm


おすすめのシンクロナイズドトレモロ・ブリッジ 11.2mm/11.3mm

弦間ピッチ11.2mm/11.3mmは、アメリカンヴィンテージなどのフェンダーUSAサイズです。10.8mmや10.5mmサイズに比べ、指板幅を有効に使えるサイズです。

FREEDOM ( フリーダム ) SP-ST-01

FREEDOM ( フリーダム ) / SP-ST-01

今回使用したシンクロナイズドトレモロ。

鉄ブロック採用などヴィンテージの良い部分と、現行モデルの使いやすさをを取り入れたモデルです。

 

サウンドハウスで見る

 


MONTREUX ( モントルー ) Synchronized Tremolo Set Relic

MONTREUX / Synchronized Tremolo Set Relic

ヴィンテージに取り付けても違和感のない、レリック仕様のシンクロナイズドトレモロ。

インチサイズ、スチールトレモロ・ブロック採用

 

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Fender ( フェンダー ) Pure Vintage Stratocaster Tremolo

Fender / Pure Vintage Stratocaster Tremolo Assembly

フェンダーのAMERICAN VINTAGEに標準搭載されるPURE VINTAGEシリーズのトレモロユニット。

サドルには”Fender Pat. Pend.”が刻印されています。

 

サウンドハウスで見る

 


GOTOH ( ゴトー ) GE101TS

GOTOH / GE101TS

GOTOH ( ゴトー ) 定番のシンクロナイズドトレモロユニット。

末尾のTSのSはイナーシャブロックのスチールブロック仕様です。弦ピッチ11.3mm。

迷ったらこれ。

レリック仕様も発売中。

 

サウンドハウスで見る

ストラト ブリッジ対決!FREEDOM vs GOTO
Freedomのシンクロナイズドトレモロ SP-ST-01と、GOTOH GE101TSを比較してみました。音が良いのはどっち。

弦高調整用のイモネジが痛いのでカット

載せ替えたついでに、弦高調整用のイモネジが手にあたって痛かったのでカットしてみました。

弦高調整用のイモネジを切断
これですと、ブリッジミュートして弾く時に手が痛いので、電工ペンチでイモネジを切断してみました。

弦高調整用のイモネジが長いと手が痛いので切断してみました
電工ペンチでイモネジを切断
電工ペンチでイモネジを切断してみた

これでブリッジミュートしても痛くありません(^^)。
これでブリッジミュートしても手が痛くありません
切断部には薄くクリアを吹いたので、錆びにくくなってるとは思いますが、ここは消耗品と割り切ります。

弦高調節用イモネジ

弦高調節用イモネジ

錆びにくいステンレス製なら安心ですが硬いので切れないかも。

ミリサイズ、インチサイズがあります。

 

サウンドハウスで見る

 


電工ペンチ

電工ペンチ

ビス切りから、ケーブルの切断、皮むき、端子の圧着などあると便利な電工ペンチ。

 

 


まとめ

日本製10.8mmのストラトキャスターにも、USA規格で一般的な11.2mmトレモロ・ユニットを取り付けられることが分かりました。

トレモロ交換による音質向上を狙うなら、USAサイズも選択肢に入れることでパーツの幅が一気に広がります。

特に、トレモロブロック(イナーシャブロック)を鉄製のものに交換すると、ヴィンテージらしいガツンとしたアタックと中低域の厚みが得られ、ストラトのサウンドを力強くアップグレードできます。

「もっと太く、もっと存在感のある音にしたい」 という方には、USAサイズのトレモロと鉄ブロックの組み合わせは非常におすすめです。

 

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