弦間ピッチ10.8mmのストラトキャスターといえば、フェンダージャパンをはじめとする日本製モデルの規格です。一方、11.2mmはフェンダーUSAなど海外製ストラトキャスターの規格になります。
では 10.8mmのストラトに11.2mmトレモロは取り付けできるのか?本記事ではその互換性と、実際に取り付けた場合のメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
ジャパンとUSAは弦間ピッチが異なります
フェンダー・ジャパンとフェンダーUSAの違いは色々ありますが、ブリッジ関しては弦間ピッチがあります。
一般的に、Fender USAはインチサイズで、Fender Japanはミリサイズという違いもありますが、それ以外では弦と弦の間が、Fender USA(American Vintageなど)は11.2mm(11.3mm)、Fender Japanは10.8mmになっています。
USA(左)とジャパンのサドル
フェンダーUSAは約11.2mm
フェンダージャパンは約10.8mm
11.2mm(11.3mm)と、10.8mmは、ほんの僅かな差ですが、実際に弾いてみるとかなり違います。
※アメリカン・スタンダードやアメリカン・プロフェッショナルなど10.5mmの弦間ピッチを採用しているモデルもあります。
弦間ピッチ11.2mm(11.3mm)のメリット
11.2mm(11.3mm)はピッチがわずかに広いので、大きなビブラートをかけてもノイズが出にくい、ピックの振りが大きくても他の弦を鳴らしてしまうことが少なくなるので上手くなったように聞こえる。
弦間ピッチ11.2mm(11.3mm)のデメリット
ブリッジ幅が広くなるので、ギターによっては1弦側、6弦側で弦落ちしやすくなったり、このサイズに慣れてしまうと特に10.5mmや10.0mmピッチのギブソンに持ち替えた時に他の弦を鳴らしてしまいやすくなる。
などなどメリットもデメリットもありますが、Fender USAサイズのトレモロユニットは種類が多いので、Fender Japan (フェンダー・ジャパン 現 Made in japan Stratocaster)のストラトキャスターに搭載できれば手軽にヴィンテージライクなサウンドを得ることが可能になります。
Fender Japan製トレモロとFender USAサイズのトレモロ比較
このギター(FENDER Japan ST62)に搭載されているトレモロユニットは、10.8mmのFender Japan純正ですが、イナーシャブロックは鉄に、サドルはRaw VintageのPure Steel Saddleに交換済みです。

これに、FENDER USAサイズのFREEDOMのシンクロナイズドトレモロ、SP-ST-01を載せてみたいと思います。

SP-ST-01は、ヴィンテージのシンクロナイズドトレモロ・ユニットを再現しつつ、オリジナルが持つ欠点を解消したという人気のシンクロナイズドトレモロ・ブリッジです。
Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01 (メーカーサイト)
これは別のギターに付いていたものなので、こんなに汚いですが、これを機に掃除しましょう。
金属磨きの定番、ピカールで軽く拭くだけでこんなに綺麗に。
ほぼ新品?になりました。ピカールすごい。
日本磨料工業 / ピカール
ピカールなどの金属磨きはこちらでも紹介しています。

ビス穴のピッチは同じなので問題なく取り付け可能です。
左がFREEDOM ( フリーダム ) / SP-ST-01
Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01取り付け
トレモロスプリングを外し、
6本のネジを外します。
取り付けも慎重に。

トレモロもスムーズに稼働しますし、11.2mmのUSAサイズでも問題なく取り付け出来ることが分かりました。
チューニングも問題ありません。
Freedom ( フリーダム ) SP-ST-01を取り付けてみて
フェンダー・ジャパン純正のシンクロナイズドトレモロ(改)と比べると、スチールブロックならではのガツンとした音はそのままに、耳に痛い帯域が減り、ややしっとりとした印象。
同じGOTOH(ゴトー)のGE101TSと比較しても遜色ないというか、むしろ好きな音色です。

ブリッジ幅が広くなった事による弦落ちも特に心配なさそう。
フェンダー・ジャパン純正10.8mm
フェンダーUSA サイズのシンクロナイズドトレモロ11.2mm
おすすめのシンクロナイズドトレモロ・ブリッジ 11.2mm/11.3mm
弦間ピッチ11.2mm/11.3mmは、アメリカンヴィンテージなどのフェンダーUSAサイズです。10.8mmや10.5mmサイズに比べ、指板幅を有効に使えるサイズです。
FREEDOM ( フリーダム ) SP-ST-01

今回使用したシンクロナイズドトレモロ。
鉄ブロック採用などヴィンテージの良い部分と、現行モデルの使いやすさをを取り入れたモデルです。
MONTREUX ( モントルー ) Synchronized Tremolo Set Relic

ヴィンテージに取り付けても違和感のない、レリック仕様のシンクロナイズドトレモロ。
インチサイズ、スチールトレモロ・ブロック採用
Fender ( フェンダー ) Pure Vintage Stratocaster Tremolo

フェンダーのAMERICAN VINTAGEに標準搭載されるPURE VINTAGEシリーズのトレモロユニット。
サドルには”Fender Pat. Pend.”が刻印されています。
GOTOH ( ゴトー ) GE101TS

GOTOH ( ゴトー ) 定番のシンクロナイズドトレモロユニット。
末尾のTSのSはイナーシャブロックのスチールブロック仕様です。弦ピッチ11.3mm。
迷ったらこれ。
レリック仕様も発売中。

弦高調整用のイモネジが痛いのでカット
載せ替えたついでに、弦高調整用のイモネジが手にあたって痛かったのでカットしてみました。
これですと、ブリッジミュートして弾く時に手が痛いので、電工ペンチでイモネジを切断してみました。
これでブリッジミュートしても痛くありません(^^)。
切断部には薄くクリアを吹いたので、錆びにくくなってるとは思いますが、ここは消耗品と割り切ります。
弦高調節用イモネジ

錆びにくいステンレス製なら安心ですが硬いので切れないかも。
ミリサイズ、インチサイズがあります。
電工ペンチ

ビス切りから、ケーブルの切断、皮むき、端子の圧着などあると便利な電工ペンチ。
まとめ
日本製10.8mmのストラトキャスターにも、USA規格で一般的な11.2mmトレモロ・ユニットを取り付けられることが分かりました。
トレモロ交換による音質向上を狙うなら、USAサイズも選択肢に入れることでパーツの幅が一気に広がります。
特に、トレモロブロック(イナーシャブロック)を鉄製のものに交換すると、ヴィンテージらしいガツンとしたアタックと中低域の厚みが得られ、ストラトのサウンドを力強くアップグレードできます。
「もっと太く、もっと存在感のある音にしたい」 という方には、USAサイズのトレモロと鉄ブロックの組み合わせは非常におすすめです。
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