ブリッジ、テールピース、スタッド交換 – レスポールをとことんいじる
レスポール改造の定番、テールピース交換とアンカースタッドの交換を行いました。特にシャリ~ンとした繊細で綺麗な音を奏でてくれるアルミテールピースは、古いロックや、ブルース、ジャズトーンが好きな方におすすめのテールピースです。
テールピースの交換
ヴィンテージ及び近年のヒスコレ ( カスタムショップ/ ヒストリックコレクション )のテールピースは、非常に軽いアルミニウム製のテールピースが使われていますが、レスポール・リイシューや、レギュラーのスタンダード・モデルは重量のあるものが搭載されています。
音的にどう違うのか?というと、アルミニウム製のテールピースは、シャリ~ンとしたよく響く綺麗な音、重量のあるテールピースは力強く抜けの良い音が特徴です。
どちらが良いか?は演奏するジャンルや好みによりますが、ヴィンテージにこだわるなら交換してみても良いでしょう。
所有のテールピース;左から国産テールピース、ギブソン純正、アルミニウム製
テールピースの材質による音の違い
アルミテールピース
シャリ~ンとした繊細で綺麗な音を奏でてくれるアルミテールピースは、古いロックや、ブルース、ジャズに向いた音。センターピックアップの音も綺麗に鳴ってくれます。
GIbson純正テールピース:
重量のある純正のテールピースは、力強く歯切れが良い音が特徴で、モダンなロック向きです。
国産テールピース:
SG Tail Pieceと刻印されたテールピースはどこで手に入れたか記憶に無いのですが、アルミと純正の中間的なサウンドでこれまた気に入っています。
私はアルミテールピースをチョイスすることが多いですが、これらを気分に応じて付け替えています。たかがテールピースですが、結構音が変わるんですよ。
特にアルミテールピースを付けたときの音は、エレキギターなのにまるでアコースティックな柔らかで、かつキラキラした素敵な音に変わります。
アルミテールピースは各社から発売されていますが、素材はもちろんですが、ヴィンテージを再現するならピカピカのクロームメッキではなく、しっとりとした質感のニッケルメッキのものを選んだほうが良いでしょう。
またテールピースを上下させたり、逆側から弦を張るなどしても音は変わりますので音の微調整に色々やってみると楽しいです。
詳しくは:
➡ギブソン系ギターの音の微調整はテールピースで
テールピースの重さ比較
ちなみにテールピースの重量ですが、ギブソン純正のテールピースの重さは約90g、アルミテールピースの重さは約40gです。
これだけ違えば音が違って当然ですね🧐
アルミテールピースはこちらで購入できます
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アンカースタッドの交換
テールピースを支えるアンカー/スタッドの素材もヴィンテージとは違います。ヴィンテージ・レスポールのアンカー/スタッドは鉄製(スチール)が使われていますが、我がレスポール・リイシューのスタッドはブラス製です。
MONTREUX ( モントルー ) / Inch Steel Studs
MONTREUX ( モントルー ) / Bushings for tailpiece studs
リイシュー・レスポールのアンカー(ボディーに埋め込む)は鉄製でしたので、今回交換したのスタッドのみ。
*スチール/ブラスの判断は磁石が付くかどうかで分かります
交換してみました。
ブラス製のスタッドと、スチール製スタッド
メーカーサイトには、『ブラス製とは音の輪郭がまるで違います』と書いてあったのですが、実際はほとんど変化なし。
ただし、アンカー/スタッドにも種類があって、ヴィンテージのレスポールには首下約25.4mmの長いアンカーが打たれているのに対し、ヒストリックなど最近のモデルは首下約22.2mmの短いアンカーが打たれています(リイシューもこのタイプ)。
レスポール・リイシューのスタッド ( 22.2mm )
この3mmの違いが音の違いとなって現れるのかもしれませんので、気になる方は、ヴィンテージ用の長い方を取り付けてみるのも良いかもしれません。
※インチネジなので、ミリサイズの国産のレスポールにはつかないと思います。
もっとこだわりたい方は、アンカー自体ヴィンテージ用の長いものに打ち替えてみるのも良いかもしれません。
アンカー/スタッドはこちらで購入できます
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スチール製スタッド;
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スチール製アンカー;
サウンドハウスで見る
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ロング・スチール・スタッドに交換してみました:
ブリッジ交換
ABR-1タイプとNashvilleタイプのブリッジ
私のレスポール・リイシューにはヴィンテージ同様の、ABR-1タイプのブリッジが付いていますが、現行のスタンダードはNashville/ナッシュビルタイプのやや大きい造りのブリッジになっています。
ABR-1とナッシュビルタイプの比較。
ABR-1タイプ
ナッシュビル・タイプ
ナッシュビル・タイプのブリッジは、オクターブ調整の可変域が広いのと、コマ落ち防止のワイヤーが無いため、無駄な共振がないという利点もありますがちょっとかっこ悪い。
※ヴィンテージのABR-1にはコマ落ち防止のワイヤーはありませんが、後のABR-1タイプのブリッジにはワイヤーが付けられました。
ヴィンテージ風にしたい方は、ABR-1タイプのブリッジに交換してみるのも良いでしょう。ナッシュビル・タイプからABR-1への交換は、スタッドの径の問題で一部の国産ABR-1を除き取り付け出来ませんが、そんな時はこれがおすすめ↓
コンバージョンポスト
ギブソンのレギュラーモデルに採用されるナッシュビルタイプのブリッジを、ヴィンテージ同様のABR-1ブリッジに交換するためのコンバージョンポスト。
ナッシュビル・タイプは無骨で嫌という方におすすめ。
写真ではちょっと分かりにくいと思いますが、このコンバージョンポストは、ボディー側と、ブリッジ受け側の太さが違うんですね。
これなら穴の小さなABR-1タイプのブリッジの装着も大丈夫。
弦が乗るブリッジは音にとっても非常に需要な部分でもあるので、(良い悪いはともかく)ナッシュビルタイプ搭載のギターをお持ちの方は、交換してみるのも面白いと思います。
*ブリッジは付属しません
✅販売サイトより;
※ご注意(オーダーの前に必ずご確認ください)現行NashvilleのPost to Postが74.0mmであるのに対し、旧タイプは74.6mmとなっております。そのため、ABR-1の規格値74.0mmと若干異なります。
そのままでは横幅がきつい個体があるようです。
新ABR-1ノンワイヤー(Gibson純正)もサイズ変更があり、ポスト穴が以前よりタイトになりました。
そのため、Post to Postの長さがぴったりの場合、ポスト径が新M4(4mm)だときつい場合がございます。
上記に該当する個体の場合、取り付けの際に、コンバージョンポストのABR-1側スリットを溝がなくならない程度に少し削るか、ABR-1側のポスト穴を少し丸ヤスリで広げる必要があります。
ギター本体の個体によりマッチングがさまざまですので、ご購入・装着の際はその旨あらかじめご了承ください。
ABR-1コンバージョンポストはこちらで購入できます
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SCUD ( スカッド ) / HW11Aはこちらで購入できます
こちらはSCUD ( スカッド ) から発売のブリッジアダプター(コンバージョンポスト)。ナッシュビルタイプのブリッジをABRタイプに変更可能です。
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おすすめ!
ABR-1ブリッジの駒を木工用ボンドで固定
コマ落ち防止のワイヤーが邪魔・・・という人は、ワイヤーを外してしまい、コマを木工用ボンドを少量付けて止めてしまうという裏技もあります。
木工用ボンドは、乾けば透明ですし、簡単に剥がれるのでおすすめ。
※鉄製のブリッジの場合、サビが発生してしまう場合があるので自己責任でお願いします。
見えにくいと思いますが、ワイヤーを外し木工用ボンドで止めています。
こちらはSGでの様子。
ご覧のように乾けば透明になりますし、ワイヤーによる共振もなくなります。
剥がすのも指で簡単です。
ギターのブリッジは、弦が載る重要な部分ですから、おなじABR-1タイプのブリッジでも結構音が変わります。ABR-1ブリッジはギブソンの純正品からレプリカまでたくさん出ていますから、色々交換してみると面白いです。
ABR-1はこちらで購入できます
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ディスカッション
コメント一覧
レスポールの改造でテールピースを除去して、その跡にビグスビートレモロユニットを付けたいが、
テールピースを固定してた太いスタッドは深くボデイに埋っていてトレモロユニット取り付けの邪魔!この圧入されビクとも動かないスタッドの外し方(引き抜き方)のアイデアをお教え下さい。
(人力では無理でしょうか?)
kawaさん、ビグスビーはスタッドを抜かなくても取り付け出来ると思いますが、どうしてもというのならボディーに傷を付けないようにテコの原理で引き抜く方法もあります。ただしギターを痛める可能性もあるので、無理せず楽器店に相談をおすすめします。
参考(Bigsby B7と、Vibramate V7を組み合わせればボディーに穴を開けることなく取付可能です):
https://guitar-kaizou.net/lespaul_kaizou_bigsby.html