手持ちのギターのピックアップの直流抵抗値を測ってみた
ピックアップのパワーの目安である直流抵抗値ってテスターがあれば簡単に測れるって知っていましたか。
ピックアップのサウンドは直流抵抗値だけで決まるわけではありませんが、自分のギターの直流抵抗値を知っておけばピックアップの買い替え時にも便利です。
直流抵抗値の計測方法
ピックアップの直流抵抗値の計測方法はテスターがあれば簡単です。
- テスターをΩモードに設定します。
- ピックアップのケーブル両端にテスターのプローブを当てる
これだけで、直流抵抗値を計測できます。
しかしわざわざピックアップを外すのって面倒ですよね。大丈夫です! ギターに搭載されたままでも計測可能です。
- ギターにシールドケーブルを接続します(短いものを用意しましょう)。
- 測定したいピックアップを選択し、ボリュームとトーンを最大にします。
- テスターの赤いプローブをプラグの先端(Tip)、黒いプローブをプラグの外側(Sleeve)に当てます。
これだけです。ただし、ギターに取り付けた状態で測定すると、ボリュームポットやトーンポット、シールドケーブルの影響を受けるため、直流抵抗値に1~5%程度の誤差が生じます(シールドケーブルケーブルはなるべく短いものを使いましょう)。
ということで、何本かある手持ちのギターの直流抵抗値を(ギターに載ったまま)測ってみました。メーカー公称値とどれだけ違うのでしょうかね(経年変化でマグネットが弱くなってる場合もあると思います)。
ちなみに、ヴィンテージ系と呼ばれるピックアップの直流抵抗値は、一般的に以下の範囲に収まることが多いです。
- ハムバッキングピックアップ:7kΩ ~ 8.5kΩ
- ストラトキャスター用シングルコイル:5.5kΩ ~ 6.5kΩ
- テレキャスター用シングルコイル:5.5kΩ ~ 7.5kΩ
これらの範囲を基準に、それよりも高い抵抗値のピックアップは、ハイパワーなピックアップということになります。
Gibson 57 Classic
これは私のGibson LesPaul Reissueに載っているピックアップで、パワーは高くありませんが、癖がなくどんなジャンルにも対応できるピックアップです。
- メーカー公称値:8k
- ギター経由実測値:Neck: 7.4k, Bridge: 8.3k
SEYMOUR DUNCAN SH-55 SETH LOVER MODEL
これはGibson SG 61 Reissueに載っているピックアップです。57 Classic同様、50年代のレスポールに載っていたPAFを素材からより精密に再現されています。
- メーカー公称値:Neck: 7.20K、Bridge: 8.10K
- ギター経由実測値:Neck: 7.04k, Bridge: 7.88k
KINMAN AVn-Blues Set
これはCrewsのエリック・クラプトンモデル SECに載せているヴィンテージ系サウンドのノイズレスピックアップです。
- 筆者による実測値:Neck: 5.92kΩ、Middle: 6.10kΩ、Bridge: 6.92kΩ
- ギター経由実測値:Neck: 5.58k, Middle: 5.72k, Bridge: 6.40k
DIMARZIO FS-1(DP110)
これはFENDER Player Duo-Sonicに載せているパワフルなストラトキャスター用ピックアックで、イングヴェイ・マルムスティーンがキャリア初期に使っていたピックアップとしても有名です。
- メーカー公称値:14.23k
- ギター経由実測値:Neck: 13.31k, Bridge: 13.87k
DiMarzio カスタムピックアップ
これはMusicMan Silhouette Specialに載っているピックアップですが、意外とハイパワーなのでびっくりしました。確かに中域にピークのある音ですが、変な癖もなく使いやすいピックアップです。
- メーカー公称値:不明
- ギター経由実測値:Neck: 23.07k, Bridge: 24.47k
※ミドル単独では使えないので計測不可。
まとめ
有名メーカーのピックアップは直流抵抗値が公表されていますが、すべてのギターメーカーがピックアップのデーターを公開している訳ではありませんので、このようにテスターがあると便利ですよね。
例えば、手持ちのギターのピックアップのパワーが足りないと思えば、その直流抵抗値よりもパワフルなピックアップを買えば良いということになります。
一家に一台!テスターは特に高いものはなないので持っておいても損はないでしょう。
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