テレキャスターは、エレキギターの原点とも言えるモデルです。本記事では、そのテレキャスターの特徴や魅力、歴史、そして現行モデルについて詳しく紹介しています。

- 2025年10月:American Ultra Luxe Vintageを追加しました。
- 2025年10月:American Professional Classicを追加しました。
テレキャスターの特徴と魅力
テレキャスターは、1950年代初頭にフェンダー社から発売されたギターで、そのシンプルかつ機能的なデザインと特徴的なサウンドで長年にわたり愛されています。
シングルコイル・ピックアップ
テレキャスターには2基のシングルコイル・ピックアップが搭載されており、そのサウンドはシングルコイル特有の鋭く、歯切れのよいサウンドを持っています。

テレキャスターは、特にクリーン~クランチサウンドの「トゥワンギー(Twangy)」と称されるシャープで明るく金属的なジャキジャキしたサウンドが特徴で、ロックはもちろん特にカントリー系のサウンドとよく合います。
Handwound ’50 – ‘ 51 Blackguard Telecaster Pickups | Fender Custom Shop | Fender:
コード弾きに適したサウンド
テレキャスターは、その歯切れの良さから、特にコード弾きに適したサウンドを持ち、リズムギターやカントリー、ブルースなどのジャンルで非常に重宝されます。ソロよりもリズムプレイに向いていると言われることが多く、その独特のパーカッシブなサウンドは他のギターにはない魅力を持っています。
Julie And Lucky · Dan Baird:
Dr. Feelgood She Does It Right (2006 Remaster) :
シンプルなデザイン
テレキャスターのデザインは非常にシンプルです。ストラトキャスターのようなコンター(体にフィットさせるためにボディに施された削り加工)もないために、無骨ですが飽きのこないデザインです。

耐久性と使いやすさ
テレキャスターはその頑丈な作りも特徴の一つで、ライブやスタジオでの使用にも耐える設計となっています。また、非常にシンプルで使いやすいコントロール(ボリュームとトーン、ピックアップセレクター)で、プレイヤーは音を作りやすく、快適に演奏することができます。
テレキャスターのコントロール
テレキャスターのコントロールは、非常にシンプルでありながら多様なサウンドを提供する特徴的な設計になっています。2つのシングルコイルピックアップ(フロントとリア)を搭載し、これらのピックアップは単独、またはミックスさせることが出来ます。

リアピックアップは、シャープで硬めの音が特徴です。フロントピックアップは、より柔らで温かみのある音です。リアとフロントのピックアップを同時に使用(ミックス)した音は、コンプレッションの効いた音で、ピックアップ単独では決して得ることが出来ない魅力的な音になります。
テレキャスターの材による 音の違い
発売以来、テレキャスターは様々な仕様を経て現在に至りますが、各年代によってそれぞれ音が違い、それぞれに特徴的なサウンドが存在します。ここではその特徴の一部を紹介します。
ネック材/指盤
メイプル1ピース

アッシュボディーとの組み合わせは定番のテレキャスターサウンドです。キース・リチャーズのミカウバー、マルコムの2本のギターはこの仕様で、主に1950年代初期のモデルなどに採用されています。
サウンドは明るくクリアで、特に1,2,3弦(プレーン弦)を弾いた時の音の艶やかさが素晴らしいです。

メイプル/ローズ

メイプルネックにローズ指盤を貼り合わせたネックです。1959年以降のテレキャスターに採用された仕様で、ゴツゴツ、シャリシャリとした無骨で太い音が特徴で、ジミー・ペイジが好んで使ったのがこのタイプです。

ローズ指盤の貼り方も時期より違い、指盤の裏(接着面)が平らなスラブボード、わん曲したラウンドボードによっても音が違います。

ボディー材
アッシュ(50s)

テレキャスター=アッシュと言ってよいほどの定番の材です。パキパキと歯切れの良いサウンドはストラトキャスターと共通。主に1950年代前半のテレキャスターの仕様です(主にライトウエイト・アッシュ)。70年代以降も使用されますが、同じアッシュでもホワイトアッシュがよく使われたようです。
木目の特徴:
アッシュは木目がはっきりと現れるのが特徴で、美しい縞模様がボディトップに映えるため、シースルーカラーやナチュラルフィニッシュによく使われます。特にライトウエイト・アッシュは木目のコントラストが強く、ビジュアル的にも人気があります。

アルダー(60s)

1950年代後半からアルダー材が採用されました。パキパキのアッシュに比べ、アルダーは枯れたサウンドが特徴です。テレキャスターといえば細い音と思われがちですが、ローズ指板のネックとアルダーボディーの組み合わせはガツンと太くロックな音のするテレキャスターとして有名です!
木目の特徴:
アルダーはアッシュほど木目が目立たず、比較的均質な見た目をしています。そのため、ソリッドカラー(不透明な塗装)との相性が良く、フェンダーでも60年代以降のモデルでは主にアルダー材が使われ、カラフルなモデルが多く登場しました。
バスウッド

バスウッドは、アルダーの代替材として、テレキャスターにおいては廉価モデルに多く採用される材です(一部ヴィンテージにも使われていたようです)。音質はアルダーに比べ膨よかで癖のない音で、テレキャスターらしい歯切れの良さではアッシュやアルダーに劣りますが、歪ませたサウンドとの相性が良いのでロック向きです。
木目の特徴:
バスウッドは木目が非常に淡く、ぼんやりとしていてほとんど目立ちません。そのため、シースルー仕上げには不向きで、ソリッドカラーなどの塗りつぶし塗装に使われることが一般的です。柔らかく加工しやすい材です。
テレキャスターのバリエーション
1950年から現在に至るまで製造されているテレキャスターですが、多くのバリエーションモデルが存在しますので一部を紹介します。
50s
1ピックアップのエスクワイヤー(Esquire)、ブロードキャスター(Broadcaster)からはじまったテレキャスターの歴史ですが、1950年代のモデルがこの形。

ボディー材はアッシュ、ネック材/指板材はメイプルの1ピースとなっていて、最もテレキャスターらしい音のするギターです。
50年代初期のモデルはブラックピックガードが装着された「Blackguard」、55年以降はホワイトのピックガードが装着された「Whiteguard」と呼ばれ共に人気があります。
この年代のテレキャスターを愛用するギタリストは、キース・リチャーズやジョー・ウォルシュ、ジェフ・ベックなどが有名です。
60s
1960年代(正確には1959年)からテレキャスターの仕様が変更されます。ボディー材にアルダーがラインナップされ、ネック材/指板材がメイプル/ローズウッドに変更されます。

この年代のテレキャスターの愛用者で最も有名なのはジミー・ペイジですね。
Thinline
1968年にはテレキャスターの派生モデルとして、シンライン(Telecaster Thinline)が登場します。

シンライン(Telecaster Thinline)とは、ボディーが空洞になったフェンダー版セミアコースティックギターで、ボディートップに開けられたFホールが特徴です。
空気感のある柔らかなサウンドを持っています。
1972年にはワイドレンジ・ハムバッカーが2基搭載されたシンライン(Telecaster Thinline)も登場します。

Custom
1972にはカスタム(Telecaster Custom)が登場(正確には1959年に発売されたもののモデルチェンジ版)。

キース・リチャーズの使用でおなじみのカスタムは、ギブソンのレスポールに似たコントロールを持っています。
Deluxe
1973年にはデラックス(Telecaster Deluxe)が登場します。

Telecaster Customに似ていますが、ワイドレンジハムバッカーを2基搭載し、ブリッジとヘッドが変更されているのが特徴です。
FENDER Telecaster 現行モデルカタログ
FENDER Telecasterの現行モデルをまとめてみました。各モデルには動画のリンクを貼っていますので、気になるモデルがあればサウンドを聴いてみてください。
Made in Japan Heritage

Made in Japan Heritage Telecasterは、フェンダーの元マスタービルダーで、現在は製造技術部門のディレクターを務めるマーク・ケンドリックの監修により製作されたシリーズの最高峰モデルです。
このシリーズでは、50年代および60年代のテレキャスターを再現しており、ボディシェイプ、ネックシェイプ、ピックアップやそのマグネットの高さ、トーン、ボディカラーなど、各年代のオリジナルスペックを忠実に再現されています。
特に注目すべきは、オリジナルモデルに準じてラッカーフィニッシュを採用している点で、これによりヴィンテージの風合いを感じさせる美しい仕上がりが実現されています。ラインナップには、50s、60sのモデルに加え、60sのTelecaster Thinlineもあり、それぞれの年代の特徴を生かした仕様になっています。
2022 Fender Heritage 60s Telecaster:
Made in Japan Traditional

Made in Japan Traditional Telecasterは、フェンダージャパン / Japan Exclusive Seriesの伝統を受け継いだテレキャスターモデルです。ヴィンテージ・スペックにこだわり、オリジナルに近いサウンドと外観をMade in Japan品質で求めたい方におすすめです。
Used Fender Made In Japan Traditional II 60’s Telecaster Vintage White:
Made in Japan Hybrid II Telecaster

Made in Japan Hybrid II Telecasterは、ヴィンテージスタイルの外観を持ちながらも、モダンスペックを取り入れたギターです。
22フレット仕様に、Modern “C”シェイプネック、9.5インチラジアスの指板、Hybrid II Custom Voiced Single Coilピックアップが搭載されています。
Fender Made in Japan Hybrid II Telecaster – Sound Demo (no talking):
American Vintage II

American Vintage IIは、50年代、60年代、70年代の発売当時のテレキャスターを可能な限り再現したシリーズです。
当時の仕様を忠実に反映したボディシェイプ、ネック、ハードウェア構成、プレミアムなフィニッシュ、そして年代別にヴォイシングされ細部にまでこだわり抜いたピックアップを搭載し、本物のFenderクラフトマンシップとトーンのエッセンスを凝縮した一本です。
No Talking…Just Tones | Fender American Vintage II 1951 Telecaster:

American Professional

American Professional Telecaster IIは、22フレット仕様やV-Modピックアップ、Deep Cネック、プッシュ/プッシュ式スイッチなどを搭載しており、従来のテレキャスターにはない多彩なサウンドバリエーションを持ったギターです。

ブリッジには、ヴィンテージ系テレキャスターと同じ3wayサドルが採用されていますが、エッジが低くカットされ、サドルの接点が弦ごとに調整されているため、オクターブの精度が向上しています。また、IIモデルから弦をブリッジ後方からも張れるトップローディングにも対応したブリッジになりました。

また、EQバランスを維持したままボリュームが絞れるトレブルブリード回路も搭載されています。
※トレブルブリード回路は、ハイパスコンデンサに抵抗を組み合わせたもので、ハイパスコンデンサ使用時に失われやすい低音の損失を防ぎます。
ラインナップには、50sや60sスタイルのテレキャスターに加え、Telecaster Deluxeタイプもあります。
Fender American Professional Telecaster, Mystic Seafoam:
American Professional Classic

American Professional Classic Telecaster

American Professional Classic Hotshot Telecaster
American Professional Classic Telecaster は、フェンダー黄金期のサウンドとデザインを継承しながら、現代プレイヤーのニーズに合わせて進化したテレキャスターです。
主な特長
- ボディ:アルダー
- ピックアップ:
Coastline 63 Telecaster - ネック:Modern “C”シェイプ
- 指板:9.5インチラジアス、ミディアムジャンボフレット、22F
- Greasebucketトーン回路搭載:
Greasebucketとは、高音を絞っても低音が濁らず、クリアなトーンを維持するトーン回路です。 - 外観:カスタムフェードのヴィンテージ仕上げ/クラシックカラーをラインナップ
American Professional Classic HotShot Telecaster は、センターにストラトキャスター用ピックアップを搭載した“ハイブリッド・テレキャスター”です。
主な特長
- ピックアップ:
Coastline 63 Telecaster & Coastline 57 Stratocaster - スイッチ:5WAY
ブリッジ・ブリッジ+ミドル・ミドル・ミドル+ネック・ネック - Modern “C”ネック、22F、Greasebucket回路搭載
The All-New Fender American Professional Classic line of Guitars!:
American Ultra

American Ultra Telecasterは、AMERICAN ELITEシリーズの後継モデルとして登場しました。
主な特徴
- ピックアップはこのモデル用に新たに開発されたウルトラ・ノイズレスピックアップ。
- 両ピックアップを(直列)/パラレル(並列)に切替可能なS1スイッチ搭載。
- ボリュームレベルに関わらず、クリアなハイを提供するトレブル・ブリード回路。
- ネックは新設計の“モダンD”ネック・シェイプ。
- 指板はミディアムジャンボフレットの10〜14インチのコンパウンドラディアスを採⽤。
※American Ultra Telecasterのブリッジは昔のAmerican Standard Telecasterと同じ6WAYブリッジ👇American Standard Telecasterを使用していた私が想像するに、ストラトキャスター風味を持ったテレキャスターと言えるかもしれません。これならオクターブ調整もバッチリです!

American Ultra Luxe
ステンレススチール製フレットとカスタムカラーのマッチングヘッドを特徴とする上位モデル「American Ultra Luxe」も発売されました。また、Floyd Roseトレモロ搭載モデルもラインナップしており、アーミングを多用するプレイヤーに最適です。

Tomoyasu Hotei Plays The American Ultra Telecaster:
American Ultra Luxe Vintage

American Ultra Luxe Vintage Telecasterは、American Ultra Telecasterのモダンな機能性はそのままに、厳選されたアッシュまたはアルダー材をボディに、エイジドラッカーフィニッシュ、精緻な演奏性を追求したModern “D”シェイプのクォーターソーン(柾目)メイプルネック、ステンレススチール製ミディアムジャンボフレット、蓄光式LuminlayRサイドドット、Graph Tech TUSQナットといったヴィンテージとモダンでハイスペックな仕様を両立させた新しいシリーズです。
ピックアップは、ノイズレスに代わり、ヴィンテージトーンで人気の Pure Vintageシリーズを搭載し、クリアで煌びやかなクリーントーンから、豊かで表現力あふれるリードトーンまで、クラシックなフェンダーサウンドを奏でます。
American Ultra 同様、スイッチを押すことで多彩なサウンドバリエーションが得られるS1スイッチをボリュームノブに搭載しています。
Exploring the American Ultra Luxe Vintage Telecaster Models | Fender:
ヴィンテージとモダンの融合ならこのAmerican Ultra Luxe Vintage Telecasterがおすすめです。セレクターは角度付き(おそらくGoldo CPT4C)でPU切替時の操作性がアップ!さらにサドルは6WAYですので、オクターブもバッチリ合います。
Vintera

Vintera Telecasterは、フェンダーの黄金時代のスタイルとサウンドを再現することを目的として新たに開発されたシリーズです。ヴィンテージギターの魅力を求めるプレイヤーに向けたヴィンテージに近い仕様が特徴です。
新しくなったVintera IIは7.25インチラジアス指板(184R)とヴィンテージトールフレットにより、よりヴィンテージに近い仕様になりました。
ラインナップは、テレキャスターの最初期の50sモデルをはじめ、60s、70s Telecaster Custom、70s Telecaster Deluxeなど豊富に揃っています。
Vintera Series ’50s Telecaster | Vintera Series | Fender:
Player II

Fender Player II Telecasterは、高性能で、リーズナブルな価格が魅力テレキャスターです。Modern “C”シェイプのネックと9.5インチラジアス指板、サテンウレタンフィニッシュにより、快適な弾き心地が得られます。
ボディにはアルダーのほか、チェンバードアッシュ、チェンバードマホガニーボディがラインナップされ、好みのサウンドに合わせて選べます。
ピックアップは、2基のシングルコイルが標準ですが、ハムバッキングピックアップを搭載したHHレイアウトもラインナップされています。
また、6スチールブロックサドル式ブリッジが採用されており、これによりオクターブチューニングがより安定し、サウンドの精度が向上しています。
Player II Modifiedシリーズ
新たにPlayer II Modifiedシリーズがラインナップに加わりました。Modifiedシリーズはロッキングチューナーやノイズレスピックアップ、サウンドの可能性を広げるプッシュ/プル仕様ノブを採用など、モダンな仕様を好むプレーヤーのためのテレキャスターです。
プッシュ/プルスイッチは、ピックアップ配列をパラレルからシリアルモードに切り替え、より太いサウンドを得ることが可能になります。
なおや(ねぐせ。)が試奏! フェンダー“Player II”テレキャスター:
Standard

Standard Telecasterは、フェンダーのコストパフォーマンスモデルです。6WAYサドルに高出力サウンドを実現するFender Standardピックアップ、優れた弾き心地を実現するModern Cシェイプのネック、9.5インチラジアス指板。ボディー材はグロスフィニッシュのポプラとなっています。
Fender Standard Series Telecaster Electric Guitar | Sound Demo | NAMM 2025:
ポプラはアルダーに似た特性を持つボディー材で、アルダーの代替として多くのギターメーカーで採用されています。サウンドは鳴りが良く、バランスの良い厚みのあるトーンが特徴です。

Squier
Squier(スクワイヤ)とは、フェンダー傘下のブランドで、主に初心者から中級者向けの手頃な価格帯のギターやベースをラインナップしています。

ラインナップ
Affinityシリーズ:
Fenderの伝統的なデザインとトーンを受け継いだ、手頃な価格のエントリーモデル。
Classic Vibeシリーズ:
Squierの最上位版。本家フェンダーのヴィンテージリイシューモデル。
ボディー材
近年のモデルでは、アルダーやアッシュの代替としてパインや、ナトー、ポプラがよく使われています。
【Squier】 AFFINITY SERIES TELECASTER:
フェンダーを買う前の入門用におすすめ!慣れたら改造するのもありですね!!
この記事を読んでいるあなたにおすすめ

